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2024/03/01 (公開:2023/08/16)

新入社員のモチベーション向上と福利厚生 ~成功への道を切り拓くための秘訣~


新入社員のモチベーション向上と福利厚生 ~成功への道を切り拓くための秘訣~

「うちの会社の新入社員も長続きしない」

「どうすれば長い間働いてくれるの?」

このような悩みをもつ企業は多いでしょう。新入社員がよく3年で退職してしまうと報道などで耳にする人もいるかもしれません。

 

新入社員が会社を辞めずに継続して働くためには、モチベーションの維持が重要です。社員のモチベーションを維持することができれば、在職期間が長くなり、結果的に会社のイメージも上がって入社を希望する人も増えるでしょう。

 

本記事では、新入社員のモチベーションアップに取り組む上で、必要な方法を解説します。押さえるべきメリットなど、情報が満載なので、企業の経営者や求人担当者はぜひご覧ください。

 

         

1.モチベーションの重要性と福利厚生の関係について




業績が良く、社員が長い期間在職する会社では、得てして社員の高いモチベーションが維持されています。逆にモチベーション維持を軽視している企業では、社員の在職期間は短く、新入社員の離職率も高い傾向にあります。

しかし、人材の流動が激しい昨今において、優秀な人材を長く留めておくのは簡単ではありません。社員のモチベーションを維持するために必要なのは、モチベーション管理と福利厚生です。そのため、モチベーション自体の管理はもとより、福利厚生を改善して社員のモチベーションをアップさせるのは、企業にとって至上命題と言えるでしょう。


2.新入社員がモチベーションを維持できない原因TOP3


新入社員が会社に居続ける上で、モチベーションを維持できない原因のTOP3はつぎの通りです。

 

  • 労働時間や休暇の条件が悪い
  • 人間関係がうまくいかない
  • 与えられた仕事(配属先)が合っていない

 上記の主な原因を追及し、問題点を整理するために詳しく説明します。

     

2-1 労働時間や休暇の条件が悪い

新入社員がモチベーションを上げられない原因の1つ目は、想定していた労働環境と現実とのギャップです。求職者が会社を選ぶ際に、労働時間や休日を含む長期休暇、残業時間は必ずチェックするポイントです。

 

入社前と入社後のギャップの具体例として、以下が挙げられます。

 

  • 夏季休暇を取るつもりが、会社の繁忙期で帰省できない
  • 土曜日は休みだと思っていたところ、月数回は出勤する必要があった
  • 平均の残業時間が月20時間と記載があったが、実際は40時間以上、または家に仕事を持ち帰る必要がある

 これらのような状況になる主な理由は、会社が募集条件を良く見せようとしたからでしょう。しかし、結果的には会社のイメージを損なうことになります。

2-2 人間関係がうまくいかない

続いて、原因の2つ目は、人間関係の問題です。こちらは退職理由の中で大きな割合を占めるほど、従業員のモチベーションに大きな影響を与えます。

 

新入社員が接する上司や先輩社員は、数年の年齢差の人から親くらい離れている人までさまざまです。自分が最初に接する先輩は、今後長い付き合いになる可能性が高いでしょう。そこでいかに良好な人間関係を築けるかは、新入社員のモチベーションに大きく影響します。

 

人間関係がうまく築けなければ、新入社員は職場での居場所を失ってしまい、やがて退職という決断に至ってしまいます。


2-3 与えられた仕事(配属先)が合っていない



原因の3つ目は、自分に合っていない仕事をやらされていると感じた場合です。具体的には、新入社員が仕事を通じて成果や成長を感じられないときに、モチベーションが下がりやすくなります。

特に新入社員の頃はなかなか仕事が覚えられず、成長を実感できない人が多いでしょう。とはいえ、実際に自分自身に合っていないかどうかを確かめるにはある程度の時間が必要です。そのため「すぐに成果が出ない=合っていない」というイメージを払しょくできるような、上司側のフォローアップが重要です。


  

3.モチベーションを向上させるために企業または上司が取り組むべき3つの施策



新入社員のモチベーションを向上、維持させるために企業の上司や先輩が取り組むべき施策はつぎの3つです。

 

  • 定期的なヒアリングを行い不安や悩みを解消する
  • 成長を実感させるようなフィードバックを行う
  • 先輩社員の育成力を伸ばす

それぞれ詳しく解説します。


          

3-1 定期的なヒアリングを行い不安や悩みを解消する

モチベーションの低下を解消するために有効なのは、人に話を聞いてもらうことです。特に新入社員は入社したばかりで、相談できる相手がいないことが考えられます。

 

独立行政法人 労働政策研究・研修機構が行った調査があります。調査によると、在職期間が短い社員は、相談相手として会社の上司を選択する人は少ない傾向にあることがわかりました。[注1] そのため、上司から部下に対して、積極的にヒアリングを行う心がけが大切です。

[注1]独立行政法人 労働政策研究・研修機構『第5章 「初めての正社員勤務先」を離職した理由と相談相手』

 

            

3-2 成長を実感させるようなフィードバックを行う

新入社員に自分の成長を実感させる指導方法と、フィードバックを行うことは重要です。新入社員が自ら成長を実感できるのが理想ですが、上司が目に見える形で表現することが欠かせません。

具体的には、新入社員が成果を上げた際には同僚たちの前で賞賛しましょう。新入社員は成長を実感できるだけでなく、周囲からも認められることで職場に居心地の良さを感じます。

重要なことは、小さな成果でも認めることです。新入社員の中には、晩成型の人もいるでしょう。晩成型の人は周りよりも成長が遅いと感じることで、モチベーションが下がりやすい傾向にあります。たとえ小さな成果でも、確実に成長していることを相手に伝えることで、晩成型の社員もモチベーションを維持しやすくなります。

   

3-3 先輩社員の育成力を伸ばす



先輩社員の育成力を伸ばすことも重要です。新入社員が自分1人でモチベーションを維持するのは難しいため、先輩社員のフォローが必要です。具体的には、先輩社員は部下に考える機会を与えることと、期待を伝えることを意識しましょう。

 

部下に考えさせることは、主体性を引き出すために重要です。一方的に指示を送るだけでは、部下は指示待ち人間になってしまいます。「○○さんはどう思う?」など、部下に考えさせる機会を与えることで、自ら考える習慣や仕事に参加している当事者意識を持たせられるでしょう。

 

人間には、期待されていると感じると、それに応えようとする性質があります。部下に仕事を任せるときは「~が得意な○○さんだから任せたい」など、期待の言葉を添えましょう。部下は期待に応えるべく、やる気を出してくれるはずです。

 

これらのことは難しいことではなく、少し意識するだけで誰でもできることなので、実践しない手はないでしょう。


        

4.モチベーションアップにつながる参考になる福利厚生



社員同士のコミュニケーションだけでなく、会社の制度も新入社員のモチベーションに影響を与えます。新入社員が満足するような福利厚生があると、モチベーションアップに効果的です。具体例として、以下が挙げられます。

 

  • 育児支援
  • 就業時間の短縮
  • 休暇取得に手当金
  • 社員同士の触れ合い

それぞれ詳しく解説します。


   

4-1 育児支援

会社は育児に対する支援策を軽視してはいけません。育児支援は、既存社員だけでなく就職前の人材にとって、長く会社にいられるかどうかの目安となります。結婚や出産を考えている人にとっては見逃せない制度です。

 

具体的には、会社の福利厚生による会社内に授乳室がある託児所の設置や、ベビーシッター支援などが挙げられます。会社が行っている育児制度の内容次第で、社員の精神面や肉体的な疲労度、金銭的な負担も変わるでしょう。

 

育児の負担が減る分、仕事に集中できるのでモチベーションアップが期待できます。育児と仕事の両立を図り、会社にとって企業力の強さにつながる人材の離職率を低下させ、反対に在職率を向上させましょう。

 

   

4-2 就業時間の短縮

一日8時間という固定観念から抜け出し、就業時間の変更や短縮を実践している企業が存在します。

たとえば、通販サイトZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZOでは、2012年5月から労働時間を6時間にしました。就業時間は午前9時から午後3時までです。労働時間を6時間にしているのは、他にも意味があります。6時間であれば法律的に休憩時間を取る必要がありません。

昼休みはありませんが、労働時間の中で軽食を取るのは許されています。これにより、限られた時間内で効率よく仕事を行えます。ZOZOは特異な例ではありますが、就業時間が7時間から7時間半の会社も昨今では珍しくありません。

中には、在宅勤務を認めている会社もあります。就業時間の短縮とは言えませんが、居住地の縛りがなく仕事ができます。十分モチベーションのアップにつながるでしょう。

 

4-3 休暇取得に手当金



労働基準法の改正により、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。さらに、昨今見られるのは、休暇取得に対して手当金や奨励金が支払われるケースです。

事例として、オリックス株式会社があります。「リフレッシュ休暇取得奨励金制度」と呼ばれるこの制度は、年次有給休暇を5営業日続けて取得した際に奨励金が得られます。年に一回取得でき、リフレッシュを目的としたレジャー関連費用を会社が負担してくれるのです。

有給休暇と言えば、仕事に穴を空けてしまうなど、労働者の権利ながら積極的に取得したいと思う人は多くなかったかもしれません。しかし、有給休暇を取得した社員に手当を与えることにより、そのようなネガティブなイメージの払しょくにつながるでしょう。


4-4 社員同士の触れ合い

かつては、社員同士のコミュニケーションを図るための行事が積極的に催されていました。社員旅行や運動会などです。飲み会も頻繁に行われていましたが、景気悪化や個人の価値観の変化により、昨今はその機会が減っているのではないでしょうか。

 

しかし、昨今社内のコミュニケーションを図るために、福利厚生として社員同士の触れ合いを推奨する気運が高まっています。飲み会、スポーツやボードゲームの大会、レクリエーションでの外出に伴う費用補助です。背景には、コロナ禍や働き方改革による在宅勤務が進み、最低限の触れ合いすら無くなった状況があるからでしょう。

 

運動不足の解消や友好なコミュニケーションはヘルスケアの面でも有用です。ただし、問題点も存在します。活動は勤務の時間外に行う場合があり、時間外の残業感覚になる可能性があります。そのため、社員の考え方を変えていく工夫が必要でしょう。


5.まとめ



新入社員のモチベーションを向上させ、維持するための方法と秘訣を紹介しました。成功への道を切り開くために必要な行動とは、原因追及と福利厚生の改善です。まず会社は、新入社員が入社した後にギャップを感じさせないよう、募集要項の書き方には十分注意しましょう。

 

上司や先輩社員は、時代によって変化している世代間ギャップや、価値観の違いをフォローして自分自身の成長にもつなげましょう。

 

新入社員が安心して居続けてくれる職場環境を整えることは、既存の社員にとっても良い影響があります。会社はイメージアップのために、福利厚生を改善していきましょう。


 

イーウェルで提供している福利厚生、健康経営などのサービスをご紹介!


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著者情報

株式会社イーウェル ウェルナレ事務局

「人も、企業も、ウェルビーイングへ。」をテーマとして、企業の健康経営や福利厚生の支援を行う株式会社イーウェルが運営する、BtoB(人事総務向け)オウンドメディア「ウェルナレ」の編集部。
2021年7月にメディアリリース後、毎年60回以上、有名企業様とのコラボセミナーや官公庁の専門分野に特化した方を招いてのカンファレンス、大学教授による福利厚生勉強会の開催や専門家記事の掲載などを実施し、多くの方に好評いただいております。
人事部署や経営者が、会社のウェルビーイングを向上されるためのヒントを探して、日々活動しています。

 

   


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