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2022/09/16 (公開:2022/03/18)

『健康経営』に取り組む4つのステップ


『健康経営』に取り組む4つのステップ

近年、注目を集めている『健康経営』。

企業の健康経営度を測る、「健康経営優良法人」では認定を受けるために健康経営度調査が必要となり、その提出企業は2014年~2020年にかけて約5倍まで増加しています(※1)。大規模法人部門に限っても2021年度は2,869企業が申請をしており、ビジネス環境における健康経営の関心の高さがうかがえるかと思います。

※1:経済産業省 健康・医療新産業協議会 第4回健康投資WG「今年度の進捗と中長期的な方向性」より

しかし、いざ健康経営に取り組みたくても、どうやって進めていけばいいのかわからないというお声を多く聞きます。そこで本記事では、健康経営への取り組みを4つのステップに分けてご紹介します。

※本記事は、2021年12月2日に開催されたウェビナー『30分でわかる!ゼロから始める『健康経営』』の内容をもとに作成しています。

         

1.健康経営とは

まず健康経営の定義を確認しましょう。経済産業省が定義する健康経営とは、「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」とあります。内容はなんとなく理解できそうですが、納得感をもって理解するには難しい内容ではないでしょうか。

健康経営を簡単にすると、『社員に健康投資を行うことで生まれる好循環』と言い換えることができると思います。

    1. 企業が従業員に健康投資を行い、従業員に運動促進・健康的な食生活などを支援
    2. 健康的な社員がいることにより、生産性の向上・作業効率のUP
    3. 生産性の向上による業績UP、健康的な従業員が多いことにより医療費の削減
    4. 活き活きと働く従業員と業績の向上により、企業イメージの向上、離職率改善、さらなる健康投資へ

このような好循環を生むことができることを『健康経営』である、と理解することができるでしょう。

               

2.健康経営の取り組み方

定義を理解し、多くの方が健康経営の優位性を理解していても、取り組み方がわからないことが課題となることが多いです。本章では、健康経営の取り組む流れを4ステップにして解説します。

          

2-1 取り組み前

健康経営を推進していくうえで、最初の課題となるのが経営層の意思決定です。健康推進担当者が費用対効果や取り組むメリットなどを、しっかりと経営層に伝えられなければ、会社全体の意思統一を行うことは困難であると言えます。

そこで、健康経営のメリットを3つ紹介します。

① 離職率の低下

    健康経営を積極的に行っている企業と、そうでない一般企業の離職率をグラフにしたものです。

出典元:経済産業省ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」令和3年10月 42ページ

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/211006_kenkokeiei_gaiyo.pdf

全国平均の離職率が11.4%に対し、健康経営銘柄取得 をしている企業では3.3%。離職  率の差が8.1%もの差があるのです。健康経営の推進は、企業の財産ともいえる人材流出を防ぐ大きな手段と言えるでしょう。

② 採用市場での優位性

就活生とその親に対して、就職先に臨む勤務条件などをアンケート調査した結果、「健康と働き方への配慮」を重視する傾向にありました。就活生の約7割が親の意見を尊重するという調査結果もありますので、双方の意見を満たすことはとても重要です。

出典元:経済産業省ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」令和3年10月 55ページ

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/211006_kenkokeiei_gaiyo.pdf

③ 株価指数の変化

健康経営銘柄2021に選定された企業の平均株価とTOPIXの推移を、10年間で比較したグラフです。

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引用元:経済産業省ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」令和3年10月 49ページ

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/211006_kenkokeiei_gaiyo.pdf

銘柄に選定された企業の株価は、TOPIXを上回る形で推移していることがわかります。健康経営に取り組むことは、投資家にとって好印象を与え、株価に好影響を与えることができるのです。

健康経営を取り組む前の段階では、以上の3つのメリットを経営層に伝えることで、納得感をもって取り組みはじめることができます。

          

2-2 取り組み開始

健康経営の取り組みには様々なものがあり、企業がアピールしやすいものとしては、ウォーキングイベントやラジオ体操週間、最近ではオンラインフィットネスなどの施策も見られます。その中の成功例を自社で真似してみようと、ただ単に転用するのは早計です。

例えば、あなたの会社に「メタボが多い」という事実があったとします。ひとくくりにメタボといっても、喫煙・飲酒、車通勤による運動不足、リモートワークなど働き方の変化など、様々な要因が考えられます。

要因として考えられるものに対し、全国平均と比較するなら、「あたり」を付けてから取り組むことが重要です。自社の社風や働き方にあった形で、取り組みを考えて実践していきましょう。

          

2-3 PDCA循環

前述した施策を実施するだけではなく、取り組みの結果を分析する必要があります。分析する場合は、従業員目線・社外目線の双方からの視点で実施することが大切です。従業員目線では、サーベイを行い施策に反映させていきましょう。声を拾い、施策として展開していくことで健康経営に対する意識を従業員にも持ってもらうことができます。社外目線では、健康経営度調査が有効です。年に一度行われる調査表の提出を行うことで、自社の活動の振り返りを行うだけでなく、その結果のフィードバックをもらうことができます。

また、健康施策を実施するだけでなく効果検証を行うことは、健康経営銘柄・健康経営優良法人取得にも高いウエイトを占めます。実施してどのような結果が得られたのかだけではなく、結果が得られなかった場合には何がボトルネックになっていたのかを分析することが必要です。

例えば禁煙施策を講じた際には、「禁煙成功者」のデータを取るだけではなく、禁煙しようと思った「意識変容」、実際にアクションを起こしてみた「行動変容」の対象人数を測定することも、次のうち手を考える上でも重要な効果検証となります。

          

2-4 評価の社外開示

評価を受けるには、健康経営優良法人認定やホワイト500の取得が有効です。ただし、健康経営優良法人の認定を目指すことは、確かに良い取り組みではありますが、決して「目的」ではないことに注意です。健康経営優良法人認定は、国の定める健康経営に対して優良な取り組みを行っている企業の基準になるものです。認定取得を目的とするのではなく、自社の健康経営度向上するためのマイルストーンとして位置づけましょう。

また、経済産業省はSDGsの目標の一つとして健康経営を位置付けております。会社のコーポレートサイトなどにSDGsへの取り組みとして掲載することで、社外への発信の一助となるでしょう。

健康経営の第一歩からPDCAの循環まで「健康経営推進支援サービス」

健康経営を推進する上で必要な「健康経営度調査」「健康投資管理会計ガイドライン」などを活用して、貴社の健康経営の第一歩からPDCAを回していくお手伝いをするコンサルティングサービスです。

3.まとめ

健康経営に取り組む4つのステップをご理解いただけましたでしょうか?

  • 取り組み前
  • 取り組み開始
  • PDCA循環
  • 評価の社外開示

これらの4のステップにより、自社がどの段階にあるのか検証し、次のステップへ進めるよう、取り組んでみてください。また、自社内で試行錯誤しながら推進するのは、多くの時間と手間がかかります。近年は健康経営専門のコンサルティング会社も多数ありますので、相談してみるのも、一つの手段としていいのではないでしょうか。

執筆者 株式会社イーウェル HRソリューション本部 中田 恵里子
監修者 株式会社イーウェル 健康経営推進室

    

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