職場コミュニケーションの改善方法5選|オンラインでの活性化最新事例もご紹介

皆さん、日ごろ以下のようなお悩みはありませんか。
- 職場でコミュニケーションをもっと増やしたい」
- 部下との対話が少ない気がする
- 職場での交流を増やすための方法は?
本記事では、職場でのコミュニケーションの改善方法や活性化させるメリット、注意点などを解説します。また、職場でのコミュニケーションの改善に成功した企業の事例も紹介します。
この記事を読めば、あなたの職場におけるコミュニケーションの課題を解決する方法がわかるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
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目次
1.職場でのコミュニケーションの役割とは
アフターコロナの時代に突入し、出社回帰となった企業も、リモートワークを継続している企業も、あるいは多くの企業ではハイブリットで運用しているものと予想します。同僚全員が出社していればその場で対話できますが、出社状況は社員によってまちまちだとすると、出社回帰とは言っても会社でのコミュニケーションの難しさはあまり変わっていないのではないでしょうか。本記事では、具体的なコミュニケーションの状況について見ていきます。
1-1 テレワークで社内のコミュニケーションの状況と変化
経団連が行ったテレワークに関する調査では「テレワークの実施により、業務効率性・生産性が下がった理由」として「従業員同士のコミュニケーションがとりづらかった」が73.1%となっており、75.9%の「テレワーク環境が十分に整備されておらず、遂行困難な業務があった」に次いで2位となっています。
また、別の調査では82.6%の方が社員同士で顔を合わせる機会が減ることで「モチベーションに影響がある」と回答しています。
出典:月刊総務
1-2 社内コミュニケーションの種類
社内コミュニケーションには様々な種類のものがあります。例えば 「報告・連絡・相談」「日報/週報」「挨拶」「プライベート」「人間関係」など話す内容は様々ですよね。これらを①話し相手との間柄(上下関係があるかないか)②話す内容(業務に関係のあるフォーマルな内容か業務に直接関係のないカジュアルな話題か)に基づいて分類していくと整理しやすくなります。
2.職場でのコミュニケーションの活性化に向けた改善方法5選
職場でのコミュニケーションを活性化させるために改善させる方法には、以下の5つが挙げられます。
- シャッフル形式のランチをする
- 1on1ミーティングを実施する
- 社内イベントを開催する
- メンター制度を導入する
- フリーアドレスを導入する
自社にマッチした方法があれば、積極的に取り入れてみましょう。それぞれ詳しく解説します。
2-1 シャッフル形式のランチをする
シャッフル形式のランチとは、職場で接点を持たない社員同士がランチをする制度です。シャッフル形式のランチを通じて、普段話さない人とも話すきっかけを作れます。今まで関わりのなかった人との交流によって、他部署への理解が深まったり、同僚の新たな一面を見られたりします。
また、部署異動をした際も、すでに面識のある人がいると溶け込みやすいでしょう。業務の引継ぎや、教育がスムーズになることも期待できます。
シャッフル形式のランチは休憩時間に行うため、飲み会のようにプライベートの時間を削る必要はありません。また、お酒が飲めない人でも参加しやすいことも特徴の一つです。より会話を弾ませるなら、事前にアンケートを実施し、共通の話題を持っている人同士をマッチングさせるとよいでしょう。
2-2 1on1ミーティングを実施する
1on1ミーティングとは、上司と部下の1対1で行うミーティングのことです。1on1ミーティングを行うことで、上司は部下の現状を細かく知ることができます。また、部下も上司から仕事のアドバイスを直接もらえるメリットがあります。
1on1ミーティングは、評価のための人事面談とは異なり、部下の成長や悩みの解決を目的とした面談です。普段はなかなか時間をとって聞くことが難しい、上司の経験談なども話すことで、深いコミュニケーションをとれます。
2-3 社内イベントを開催する
社内イベントを通じて、社員同士のコミュニケーションを活性化させることができます。社内イベントを開催することで、職場に一体感を生み、社員のモチベーション向上にもつながるでしょう。
企業によっては、ゲーム大会やお花見、ビアガーデンなどのイベントを定期的に開催しているとこもあります。多くの社員の趣味に合わせた内容を企画すると、より高い効果が期待できます。
2-4 メンター制度を導入する
メンター制度とは、上司とは別の先輩社員が、若手社員のサポートをする制度です。新入社員や若手社員は、立場上、上司に悩みを相談しづらいと思うことは少なくありません。メンター制度の狙いは、年の近い先輩社員をメンターにすることで、若手社員が何でも気軽に相談しやすい環境を作ることです。
メンター制度の導入は、後輩から先輩へ積極的にコミュニケーションを取るきっかけになります。職場におけるタテの関係の距離を縮められることから、導入している企業も多いです。
2-5 フリーアドレスを導入する
フリーアドレスとは、各社員の座席を指定せず、おのおのが好きな席で働ける仕組みです。座席を自由にすることで、さまざまな社員とのコミュニケーションのきっかけが作れます。オフィスにいない社員の席を有効活用できることも、メリットの一つです。
いつも違う席に座ることで、新鮮な気持ちで仕事に取り組めるなど、コミュニケーションの改善以外の効果もあります。また、急な体制変更や人数変更があった場合も、臨機応変に対応できるでしょう。
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2-6 動画配信・ラジオ
ある企業の事例です。動画配信・ラジオの配信を実施しています。内容は社長からのトップメッセージ、プロジェクトで活躍した社員を社長自らがインタビューする番組など多岐に亘っています。配信は年間約30本にも上ります。このような配信では経営層がライブ配信することで迅速な情報発信ができたり、インタビューは社員も出演の機会があり周りの方も関心を持ちやすいのが特徴です。こちらは上下関係のある間柄・ない間柄どちらもカジュアルな内容のコミュニケーションを主に補っています。
3.職場でのコミュニケーションを活性化するメリット3選
職場でのコミュニケーションを活性化させることは、企業にとって重要な課題です。企業が職場でのコミュニケーションを活性化させることには、次のようなメリットがあります。
- 生産性が向上する
- 従業員のエンゲージメントが向上する
- 情報共有が活発化する
本章では、それぞれ詳しく解説します。
3-1 生産性が向上する
職場でのコミュニケーションが活性化すると、報連相がしやすい雰囲気がうまれ、生産性の向上が見込めます。仕事でのミスを未然に防いだり、関係者の認識を一致させたりするためには、綿密なコミュニケーションが重要です。
たとえば、コミュニケーションが活発に行われていれば、困っている社員の存在にいち早く気づくことができるでしょう。困っている社員を早く助けられれば、その分業務も効率的に進みます。ひいては、生産性の向上につながるでしょう。
3-2 従業員のエンゲージメントが向上する
エンゲージメントとは、組織に対する愛着心のことです。エンゲージメントが高い社員は、少しでも会社や上司に貢献しようと、仕事を一生懸命行います。たとえば、上司と良くコミュニケーションが取れている部下は、そうでない部下よりも、上司に貢献したいと思うでしょう。
さらに、職場でのコミュニケーションが活発に行われることで、社員は職場に居場所を作ることができます。職場での居心地がよくなることで、仕事の効率アップや離職率の低下につなげられます。
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3-3 情報共有が活発化する
職場でのコミュニケーションが活性化すると、職場での情報共有の機会が増えます。情報共有が密に行われることで、仕事のノウハウや、会社が抱える課題などを職場全体で共有できます。そのため、社員が一体感を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。
また、情報共有の活発化は、新しいアイデアの創出などイノベーションのきっかけになるケースもあります。
社内コミュニケーションを活発にし、従業員の働く意欲を高める「インセンティブ・プラス」
ポイントを使って評価や感謝を伝え合うことで社内コミュニケーションを活性化するWEBサービスです。
4.職場でのコミュニケーションを取る際に心がけること5選
ただ話しかけるだけでは、職場でうまくコミュニケーションを取ることはできないでしょう。以下のポイントを意識することで、良好なコミュニケーションが取れます。
- ほめることを意識する
- 結論からわかりやすく話す
- 相手が関心を持っていることを話題にする
- 自分のことをできるだけ開示する
- 上司から積極的に話しかける
以下では、それぞれのポイントを解説します。
4-1 ほめることを意識する
職場におけるコミュニケーションでは、相手をほめたり肯定したりすることが重要です。確かに、間違っていることや改善すべき点は伝えるべきですが、伝え方には注意が必要です。相手を否定するような伝え方は、モチベーションの低下を招いてしまいます。
会話の中で相手をほめることで、相手の自己肯定感を高めることができます。自己肯定感が高まり、職場での居心地が良くなると、離職の防止にもつながります。相手の良いところは、積極的にほめましょう。
4-2 結論からわかりやすく話す
仕事に関する連絡をする際は、結論から話すことが大切です。結論から話すことで、内容を短くまとめられ、要点が相手に伝わりやすくなります。結論から話さないと、話が長くなりやすくなるので、聞き手は疲れてしまうでしょう。
結論から話す習慣は、社内だけでなく、営業のプレゼンなどさまざまな場面で活かせます。仕事の効率や成果をアップさせることにもつながるので、普段から意識して行うことをおすすめします。
4-3 相手が関心を持っていることを話題にする
職場でコミュニケーションをとる際は、相手の趣味など相手が興味を持っているジャンルを話題にあげましょう。興味のある話題なら、相手は積極的に話してくれるので、円滑なコミュニケーションが取れます。
また、職場におけるコミュニケーションでは、相手に興味や敬意を持って接することが重要です。相手を尊重する姿勢が話しやすい雰囲気を生み、職場でのコミュニケーションの活性化につながります。
4-4 自分のことを自然に開示する
相手とある程度親密な関係が築けたら、自然な範囲で自己開示をしましょう。内容は出身地や趣味などのプライベートな内容が望ましいです。自分の話した内容に相手が共感してくれたら、グッと距離を縮められるでしょう。
自己開示をすることで、自分が相手を信頼していることを伝えられます。自己開示をすることだけでなく、相手について質問をすることでも、コミュニケーションを円滑に取ることができます。
4-5 上司から積極的に話しかける
自分から上司に積極的に話しかけられる部下は、そう多くはないでしょう。そのため、時には上司から積極的に話しかけることが重要です。
上司から積極的に話しかけることで、部下も自分から話しかけやすくなります。いきなり話しかけることに抵抗がある人は、まずは挨拶から始めてみることがおすすめです。相手の目を見たり、挨拶と一緒に少し話してみたりなど、一工夫を加えられるとなお良いでしょう。
5.職場での円滑なコミュニケーションは従業員のモチベーション向上につながる?
従業員のモチベーションを維持・向上させるには、仕事を通してチームのメンバー全員で励まし合える環境を作ることです。つまり、円滑なコミュニケーションを取り合っている職場では、従業員のモチベーションアップに良い影響を与えます。
仕事が上手くいかなかったり、大きな失敗をしてなかなかリカバリーできない時など、誰でもモチベーションは下がってしまうものです。さらに一人でいろいろ悩み始めると、モチベーションを上げることはとても難しいです。そのような時に励ましてくれたり、サポートしてくれたり、助言をしてくれたりする仲間が身近にいることで、頑張ろうという気持ちになるものです。
職場でのコミュニケーションを円滑にするためには、仕事以外の場面でメンバー同士が意思疎通できる機会を作ることも重要です。たとえば楽しい社内イベントやサークル活動、食事会、重くなりすぎない趣味に近い勉強会などが効果的です。
6.職場でのコミュニケーションを活性化させることで得られる効果
職場でのコミュニケーションを活性化させることは、企業の成長に不可欠であることはご理解できたのではないでしょうか。本章では社内コミュニケーションを活性化させることによる効果について解説します。6-1 従業員の定着率が向上する
社内のコミュニケーションを活発化させることで、従業員の定着率を上げる効果が期待できます。特に中小企業や店舗を運営している企業において、高い効果があるようです。
以下の図は、中小企業・小規模事業者による人材定着に関する取組を、就業者の立場から見たものです。「社外との人材交流」の項目が高い傾向があります。特に、若い就業者にとっては、同世代の社員が社内にいないことが負担になることが多く、自身の勤務地と近いエリアで、他社の同世代との交流の場を設けることも有効と考えられます。
就業者から見た、人材定着に関する取り組みの有効性

引用元:中小企業庁委託「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」
一度離職を考え出した従業員は、離職を避けることが難しい傾向があるため、あらかじめ離職を考えることがないような職場環境を整えることや、事前に社内コミュニケーションを図ることで、離職につながりそうな問題点を早期に発見できるような人間関係の構築が重要となります。
正しい情報の共有やノウハウの伝達ができないことが原因で、企業の経営に支障をきたす事態になってしまうことを回避するために、社内コミュニケーションを促進する必要があるということを明確にし、適したツールや方法を選択する必要があります。
また、全従業員に対しても、何を目的に社内コミュニケーションを促進するのかということを、理解してもらわなければなりません。この目的が周知され理解されることにより、従業員が自発的に長くコミュニケーションをはかれるようになるのです。
企業が社内コミュニケーションを意欲的に促進しようとしても、情報発信を多くする従業員と受け身の社員に分かれてしまうことが多々あります。従業員全員が情報発信などに参画できるようなシステムや仕組みを導入することで、従業員それぞれが何かしらの情報を発信することができるようになり、それが企業の発展に寄与することとなります。
7.社内コミュニケーションツールを利用した施策もご紹介
前章では、職場でのコミュニケーションを活性化させる方法の一つとして、社内コミュニケーションツールを利用することも効果的と記載しました。本章では、コミュニケーションツールとは具体的にどのようなもので、どのようなメリットがあるのかを解説いたします。社内コミュニケーションツールとは、従業員同士が会話などのやりとりをスムーズにできるようにした、社内のEメール・SMS・SNSやビジネスチャットなどの連絡手段(ツール)のことです。現在は様々なツールがあるため、社内でのコミュニケーションツールを統一しておく必要があります。
社内ツールを導入することにより、資料を添付したり、過去のメッセージを確認できたりするため、従業員同士で情報共有をしやすくなります。さらに、現場で起きている状況把握や、浸透させたい企業理念やグループ目標を共有させ、社員のモチベーションを上げる効果も見込めます。
社内コミュニケーションツールを導入すると以下のようなメリットがあります。
①手軽に情報共有
社内コミュニケーションツールは細かいルールがなく、本題のみ、回答のみを直接送信できます。また、相手が忙しそうで相談しづらい、電話に出てくれない、などという時でも、ツールを利用することでイライラなくなり、情報共有やコミュニケーションが円滑に進みます。出社していると、相手の手が空いているときを見計らって話しかけたり、タイミングが合わないとすれ違いが発生することもありますが、オンラインであれば相手の都合のいいタイミングで目を通すことができるため結果的にスムーズなやりとりに繋がります。特にチャットツールを使用する場合、メールと比べて砕けたやりとりに向いています。雑談スレッドを作成したり、メンバーに感謝を投稿するスレッドを作成するなど、より投稿のハードルを下げてあげるのがポイントです。
②業務の効率化
社内でコミュニケーションツールを統一することで、過去のメッセージを探す手間が省けま す。また、メールや電話だと相手から返信が来るまでに時間を要しますが、コミュニケーションツールに備わったリアクション機能を使用すると、迅速なレスポンスが可能となります。
③一連の報告業務が完結
コミュニケーションツールの場合、メッセージが受信されるとすぐに通知が入るため、早いスパンのレスポンスが期待できます。メールのように返信を後回しにすることも少なくなり、結果的にて業務上のミスも削減できます。④他の人の交流が閲覧できる
他のメンバーがどんなやりとりをしているのかを見ることができると情報共有に繋がったり、感謝を投稿するスレッドでは当事者でなければ気づけなかったメンバーの頑張りや気遣いを目にすることができます。世の中には多数の社内コミュニケーションツールが存在していますが、導入の際、何に注意して選定すればいいのでしょうか。自社の状況に適合し、できるだけ従業員全員が利用してくれるツールを導入しましょう
①誰でも簡単に使いこなせるか
どの年代の従業員でも使いこなすことができないと、社内に普及させることは難しくなります。先ずは上司たちが積極的に使い、全社に広めていくことが重要です。よって、従業員全員がストレスなくツールを使うためにも、システムに強くなくても使えるかどうかで判断するのがいいでしょう。
②対面コミュニケーションが薄れないか
社内コミュニケーションツールは時短にもなり、スムーズにやり取りができ、大変便利です。ただしそれに慣れてしまうと、対面での会話やコミュニケーションが減ってしまう可能性もあります。メッセージやテキストだけのやり取りだけではなく、意図的に対面のコミュニケーションを図ることも重要です。
非言語コミュニケーションとは、「話す」「書く」といった言葉を使うコミュニケーション以外の意思伝達方法のことを指します。表情や顔色、声のトーン、話す速度やジェスチャー等が非言語コミュニケーションに当てはまります。
例えば「眉間にシワが寄っているな」「申し訳なさそうに電話で謝っているな」「今日はご機嫌だな」といったことは同じ空間にいれば直接会話をしていなくても分かりますよね。オンラインツールを使用すると、無意識に感じ取っていた非言語コミュニケーションができなくなるのがデメリットです。
非言語コミュニケーションを補って、コミュニケーション効果を最大化するため大切なポイントは、「察してもらうことは不可能である」という意識を全員が持つことです。「察してもらう」「気づいてもらう」という気持ちを捨て、自分自身から発信することを心がけましょう。この意識が根付くには少し時間がかかるかもしれませんが、ツール管理者や管理職の皆様が定期的にアナウンスをしていただくことも非常に大事な役割となります。
③導入目的は明確か
社内コミュニケーションツール導入前の検討の際は、先ず自社の課題の洗い出しと、目的を明確にすることです。ツールを導入することによりコミュニケーションは円滑に進むのか、情報共有はスムーズに行き渡るのか、企業理念や種内風土は浸透されるのか、などの目的とツールの相性をしっかり見極めましょう。株式会社イーウェルでは、コミュニケーションツールを使用した施策と効果について事例をご紹介しています。詳細は以下よりご覧ください。 ポイントを使って評価や感謝を伝え合うことで社内コミュニケーションを活性化するWEBサービスです。社内コミュニケーションを活発にし、従業員の働く意欲を高める「インセンティブ・プラス」
8.職場でのコミュニケーションで避けるべき行動3選
職場でコミュニケーションを取る際、いくつか注意すべき点があります。次のような行動は避けた方が良いでしょう。
- ネガティブな話題ばかりあげる
- 相手をきちんと見ないで話す
- 一方的に話す
以下では、それぞれ詳しく解説します。
8-1 ネガティブな話題ばかりあげる
他の社員の悪口や愚痴など、ネガティブな話題ばかりあげることは避けましょう。ネガティブなことばかり話していると、お互いに気分が後ろ向きになってしまいます。結果的に、コミュニケーションが取りにくくなり、業務の効率も落ちる可能性があります。
職場でコミュニケーションを取る際は、お互いがポジティブになれる明るい話をすることを心がけましょう。ただし、仕事の苦労話など、マイナスの感情を共有することで一体感を高められる話題なら問題ありません。
8-2 相手をきちんと見ないで話す
話しかけられたときに、パソコンを見ながら返事をしていませんか?自分に悪気がなくても、そのような態度を取られると、相手は話しかけにくくなってしまいます。
話しかけられたときは、作業中であっても、一度手を止めて相手を見ながら返事をしましょう。相手の話をきちんと聞く姿勢を見せることで、話しやすい雰囲気が生まれます。目を見るだけでなく、体も相手の方に向けることも大切です。
8-3 一方的に話す
コミュニケーションを取る際は、相手の話をよく聞くことが重要です。自分が一方的に話しすぎるのは避けましょう。自分の話ばかりしてしまったり、相手の意見を聞かない姿勢をとってしまったりすると、信頼関係を築きにくくなってしまいます。
また、相手の話をすぐに結論づける癖がある人も要注意です。話を結論づけられると、相手はそれ以上話しにくくなってしまいます。相手の話を最後までよく聞く姿勢も大切です。
9.職場コミュニケーションの改善事例3選
ユニークなアイデアにより、職場でのコミュニケーションの改善に成功した企業がいくつかあります。ここからは、職場でのコミュニケーションを改善させた企業の事例を3つ紹介します。
- サイバーエージェント
- サイボウズ
- ぐるなび
以下で各社の取り組みを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
9-1 サイバーエージェント
サイバーエージェントでは、2005年より「月イチ面談」を実施しています。月イチ面談では、前月の成果の振り返りや今月の方針、今後のキャリアプランなどを上司と話します。定期的に面談を行うことで、各社員が自分の課題や目標を見失わずに仕事に取り組むことが狙いです。
上司との人間関係は、よくある退職理由の一つです。定期的な面談で部下の悩みを聞き出すことができれば、突然離職するといったことを未然に防げるでしょう。実際に、月イチ面談を導入した部署の離職率が下がったという成果が出ています。
9-2 サイボウズ
サイボウズでは、「仕事Bar」を実施しています。仕事Barとは、仕事の話をするための場所代(飲食代)を会社が負担する制度です。5人以上の会が対象で、補助金の額は1人あたり1,500円です。
仕事Barでは、リラックスした雰囲気の中で、飲食をしながら仕事の話ができます。また、仕事Barの開催前はグループウェアで周知するため、議論を交わしたい人は自由に参加できます。新しい制度を作るときも、仕事Barで他の社員の意見を聞くことで、社員の意見をより反映した制度を作ることも可能です。
9-3 ぐるなび
ぐるなびでは、「ウォーキング・ミーティング」を実施しています。最低でも週に1回、皇居周辺を70分以上かけて歩き、その最中にミーティングをする取り組みです。堅苦しい雰囲気のオフィスではなく、外を歩きながらミーティングをすることで、自然とコミュニケーションが活発になります。
また、歩いている最中は頭が冴えるので、新しいアイデアが生み出されるきっかけになることもあります。コミュニケーションの活発化だけでなく、社員の運動不足解消の効果もある事例です。
10.オンラインでつながるコミュニケーション事例をご紹介
本章では、オンラインを活用して社内のコミュニケーションを図っている企業の事例紹介をします。
10-1 エン・ジャパン株式会社
エン・ジャパン株式会社では2020年12月よりバーチャル本社を解説しました。コロナ感染拡大後に全社テレワーク勤務へ切り替えを行い、それと同時に一部の部署でバーチャルオフィスの活用をすすめていました。
社員から聞こえてきた「テレワークによるコミュニケーション不足」における悩みを解消すべき、解決に向けて動き出しました。その悩みとは具体的に次のようになります。
- 自然発生の会話の消失
- 気軽なコミュニケーションがとれなくなった
- 他の人が何をしているかが見えない
このような悩みによりメンバーの孤立感が強まり、解決索としてバーチャルオフィス「Ovice」を導入することとなりました。その結果、「全員が同じことをしているんだという感覚が強くなり、声も聞こえるので安心感が増した」とか、「同僚が頑張っているから、自分も負ないでと頑張ろう!」というモチベーションアップにつながった」などという感想がよせられ、テレワークの強い味方となったそうです。
出典元:エン・ジャパン株式会社「en soku!」
10-2 株式会社ウィルゲート
株式会社ウィルゲートでは、2020年8月より「オンラインランチ会」をはじめています。新型コロナウイルスの感染拡大の防止のため、2月からのテレワークをきっかけに、雑談など気軽なコミュニケーションを取ることが難しくなっている、という課題のもと開始されました。
『部署や年次を越えた、“タテ・ヨコ・ナナメ”の社員同士のコミュニケーション』を図っていきたいという目的で、【オンラインRoom0】と称した週1回のオンラインランチ会となります。オンライン通話サービスの「Google Meet」を使って実施しています。
その結果、「普段他部署の方のプライベートを聞ける機会はないのでこういうのがあるとありがたい」とか、「今後仕事で関わる際によりスムーズにコミュニケーションがとれそうです」、などという感想がありました。主催者も「今後は、より多くのコミュニケーションが生まれるような新たな施策を含め、どんどん社内施策を打ち出していきたい」とコメントをしています。
出展元:note 『「オンラインランチ会」はじめました!在宅勤務中におけるタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーション機会に』
11.イーウェルでの取組事例
11-1 健康増進ツールを使った施策の事例と効果
イーウェルで使用したのは自社サービスの「KENPOS(ケンポス)」という健康支援ツールです。KENPOSでは、WEB上で歩数や体重、睡眠、食事、運動などの行動を記録することができます。自分自身で目標を設定して、毎日記録を付けることでセルフケアを習慣化させることができるサービスとなっています。
イーウェルではこのWEBツールを使い、従業員の健康支援を行おうとしました。しかし、様々な社内利用促進における課題が立ちふさがりました。以下では、それぞれの課題と、対する打ち手を紹介していきます。
事例① なかなか社員へ浸透しない
[課題]
健康増進のためのツールを採用しても、なかなか社員へ浸透しない
[打ち手]
ログイン者を増やすべく、ログインに対してインセンティブを付与するキャンペーンを実施
[やり方]
ログインした日の翌日にKENPOS内で使える120円分のポイントを付与
[効果]
ログイン者が423名から738名へ増加。月のログイン日数平均が6日から26日へ増加
[解説]
ログインした翌日に恩恵を得られるようにした点がポイントです。行動経済学で言う「現在性バイアス」を活用した施策と言えます。人は遠い将来の利益より目先の利益を優先する特性があり、少ない額ではありますが、ログインした翌日に恩恵が受けられる方が訴求力が高いと言えます。
事例② 利用者が少ない・限定されている
[課題]
ログイン者は増えたものの、利用自体はまだ少ない、利用者が限定されている
[打ち手]
歩数の入力者を増やすべく、チーム対抗の歩数イベントを実施
[やり方]
部署対抗で合計歩数を競う。WEB上でランキングを表示。上位チームには景品を贈呈
[効果]
歩数登録者数が400名から714名へ増加。1日あたりの平均歩数が目標の6000歩を超えた
[解説]
チーム戦とすることで仲間と取り組むことが楽しい、あるいはメンバーの為に頑張ろうとかメンバーに迷惑かけられないといった感情から健康無関心層を取り込むことができた点がポイントです。健康無関心層に対して「健康になろう!」はあまり効果がありません。「楽しそう」をフックにアクションへ誘導することが重要です。
11-2 コミュニケーションツールを使った施策の事例と効果
社員同士のコミュニケーション活性化を図るべく、イーウェルで利用したのは自社サービスの「インセンティブ・プラス」です。社員同士で感謝やエールをSNS感覚で贈り合うことができます。
メッセージと合わせポイントを贈ることができ、ポイントはサイト内でお好きな商品と交換することができます。しかし、こちらでも利用促進を増加させるには課題が出てきました。
事例① コミュニケーションを活性化させるには
[課題]
コミュニケーションツールを導入したが、投稿数が少ない
[打ち手]
ハッシュタグ等を活用し、利用する“機会”を増やしてあげる
[やり方]
「#入社おめでとう」を作ることで、入社者に対してエールを贈るという利用機会を作った。また「#2022年よろしくお願いいたします」を作ることで、テレワーク環境により対面で年始の挨拶ができない代わりに、オンライン上で行うという利用機会を作った。
[効果]
9~1月の5か月間において、入社者に対する投稿が908件あった
2022年の年始挨拶が1月中に1545件あがった
事例② 楽しみながらコミュニケーションを促進させる
[やり方]
自社サービスの「驚きの新機能」を大喜利形式で募集。インセンティブ・プラス上でアイデアを投稿し、良いアイデアには「イイネ」を付けることで投票。投票数が多いアイデアに対して景品を贈呈
[効果]
1か月で35件のアイデアが投稿され、イイネを含めると400件のアクションがあった。
[解説]
投稿数が増加しただけでなく、自社製品について考えるきっかけとなったり、社員同士の交流が生まれたのも良かった点です。また、大喜利という、ある種遊び感覚で実施したことにより奇抜なアイデアが生まれやすく、もしかしたらイノベーションに繋がるようなアイデアが生まれていたかもしれません。
11-3 健康×コミュニケーションの相乗効果
イーウェルでは、インセンティブ・プラス上で「#健活応援!」を作成し、健康アクションに対して社員同士が賞賛し合う文化を作ろうと取り組みを始めています。みんなで楽しく健康になるという理想を目指し取り組みを行っています。
健康施策を仲間と取り組むことが重要なのは、今までの事例からも明らかです。仲間と一緒に取り組む施策では、同僚同士、上司部下同士であっても、必ずコミュニケーションが発生してきます。仲間と取り組むことでコミュニケーションが促進され、コミュニケーションを促進することで健康の取組みが増大する。これが健康施策における理想の循環となります。
12.職場ではコミュニケーションを積極的にとろう
職場でのコミュニケーションを改善する方法やメリット、注意点などを解説しました。職場でのコミュニケーションは、さまざまな制度を導入することで活発化させることができます。制度の他にも、相手に関心を持つなど、一人一人の心がけによってもコミュニケーションの改善は可能です。
職場でのコミュニケーションをこれから活発化させたいと考えている人は、ぜひこの記事を参考にして取り組んでみてください。
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