「ウェルビーイング経営」のサポートメディア

  1. TOP
  2. 福利厚生
  3. ハラスメントの種類と定義について解説!
2023/01/17 (公開:2022/02/08)

ハラスメントの種類と定義について解説!


ハラスメントの種類と定義について解説!

「どういった行為がハラスメントになるのか?」
「ハラスメントにはどんな種類があるのか?」

近年取り上げられることが多いハラスメントについて、わからない人も少なからずいることでしょう。この記事では、ハラスメントの種類と定義について徹底解説します。さらに、ハラスメントの防止方法や関連する法律も紹介しています。

最後まで読めば、ハラスメントとは何かを理解し、配慮した行動ができるようになるでしょう。会社などでハラスメント対策に関わっている人は、ぜひ参考にしてください。

         

1.ハラスメントとは?

ハラスメントとは、家庭や職場などの様々な場面における「嫌がらせ」のことを言います。言葉や行動によって、他者に精神的または身体的にダメージを与えることが代表的なものです。会社内では、嫌がらせよって減給や降格などの不利益を被ることもハラスメントに該当します。

ハラスメントにおいて、行為者自身に「相手を傷つけよう」などの意図があったかどうかは関係ありません。相手が受けた言動により、不愉快な感情を抱けばハラスメントにあたる可能性があるのです。ハラスメントは、特定の人物だけでなく、不特定多数に対しても成立するものでもあります。  

専門家による関連記事【ダウンロード用資料】

『ハラスメント問題の拡がり』
『組織風土と組織文化』

専門家が執筆したこれらの記事もたくさんの方に読まれています。ぜひダウンロードください。

            

2.職場で起こるハラスメントの種類

 

職場で起こり得るハラスメントは、以下のように様々な種類があります。

● パワハラ(パワーハラスメント)
● セクハラ(セクシャルハラスメント)
● マタハラ(マタニティハラスメント)
● 逆パワハラ(逆パワーハラスメント)
● モラハラ(モラルハラスメント)
● パタハラ(パタニティハラスメント)
● ケアハラ(ケアハラスメント)
● その他のハラスメント

以下では、それぞれについて詳しく解説します。

        

2-1 パワハラの種類

パワハラの種類は主に6つあり、具体的には以下の通りです。

● 身体的に攻撃すること
● 精神的に攻撃すること
● 人間関係から切り離すこと
● 過大に要求すること
● 過小な要求しかしないこと
● プライベートな内容に過剰に干渉すること

パワハラは数あるハラスメントの中でも特に相談件数が多く、年々増加する傾向にあります。パワハラは厚生労働省により、以下の3つの条件を全て満たす行為であることが定義されています。

● 優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
● 業務の適正な範囲を超えて行われること
● 身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること

2020年にはパワハラ防止法が施行されるなど、国も対策に乗り出しているのです。

①身体的に攻撃すること

直接的でわかりやすいパワハラの事例として、身体的に攻撃することが挙げられます。

● 相手を殴ったり蹴ったりする
● 相手に物を投げつける
● 胸ぐらを掴む
● ライターの火を近づける など

この種のパワハラの判断基準は、先の定義にあてはまり、相手の行為に対して身の危険を感じたかどうかです。実際にケガをさせたかどうかなどの程度は問われません。

②精神的に攻撃すること

身体的な攻撃に対して、精神的に攻撃をすることもパワハラの一つです。具体的な例を挙げると、以下の通りです。

● 大声で怒鳴る
● 人格を否定するような暴言を吐く
● 業務上必要な指導を行わず放置する
● 物にあたるなどの威嚇的な行動をとる など

注意したい事として、大勢に送るメールなどの中に人格否定等の表現が含まれている場合もパワハラになることがあります。ただし、ルールを守らない時や業務で重大な問題を起こした時の注意は、パワハラにはあたりません。

③人間関係から切り離すこと

特定の人間を意図的に隔離したり無視したりして、人間関係から切り離すこともパワハラにあたります。職場で起こり得る事例としては、以下のようなことが挙げられます。

● 特定の社員を会議や打合せに参加させない
● 長時間別室に隔離したり、自己研修をさせたりする など

直接的な言葉でなくても、上記のような行動で退職につながった場合は、パワハラとして訴訟されることがあります。ただし、新人研修や懲戒規定に抵触した社員の復帰研修の場合はパワハラにはなりません。

④過大な要求をすること

明らかに達成不可能な業務を強制するなど、過大な要求をした場合もパワハラに該当します。

● 外国語が苦手な社員に海外業務に就かせる
● 休日出勤をさせる
● 終業時間前に膨大な量の仕事を追加する など

上記のような業務に関係する事以外にも、私的な事や業務に無関係な事を強制してもこの種のパワハラにあたることがあります。

⑤過小な要求しかしないこと

達成不可能な事を強制する過大な要求に対して、能力や経験とかけ離れた程度の低い業務しか与えないことを過小な要求と言います。具体的な例は以下の通りです。

● 上司のお茶汲みばかりをさせる
● 単調な作業を延々とさせる
● プロジェクトに参加させない など

上記のような要求が続き、本人から会社に貢献したい旨の相談があった場合はパワハラに該当することがあります。

⑥プライベートな内容に過剰に干渉すること

プライベートな内容に過剰に干渉すると、パワハラに該当します。個の侵害とも言われ、具体的な例は以下の通りです。

● 職場外での行動を監視する
● 個人の私物を撮影する
● 有給休暇の取得理由によって取得の可否を判断する など

他にも、身内に対する暴言であったり、飲み会の欠席理由を言うことを強要したりすることも該当します。病歴や不妊治療などのデリケートな問題を扱う時は、本人の了解を得た上でヒアリングを行いましょう。

          

2-2 セクハラの種類

セクハラは、大きく分けて対価型と環境型の2種類があります。セクハラとは「性的な嫌がらせ」を意味し、強制わいせつなどの犯罪にあたる行為から、単なるマナー違反まで幅広く適用されます。また、性別や立場も関係なく、性的な言動で相手に不快感や不利益を与えると同性であっても成立するのです。以下では、職場における対価型と環境型のセクハラについて詳しく解説します。

①対価型のセクハラ

職場における対価型のセクハラとは、職場内での性的な言動に対して、拒否や抵抗などをしたことで降格や減給などの不利益を与えることです。性的な言動は以下のようなことを指します。

● しつこくデートに誘う
● 性的体験を話す・聞き出す
● 性的な関係を強要する
● 体に触れる など

会社の飲み会や出張先なども職場として含められ、対象は会社内だけにとどまらない事を知っておきましょう。

②環境型のセクハラ

環境型のセクハラとは、対価型のように不利益を与えるのではなく、就業環境が悪くなって能力が発揮出来なくなることを指します。また、該当する行為は以下の3種類に分けられます。

対価型と環境型のどちらも感じ方に個人差があり、判断基準も曖昧なので、勝手な憶測や思い込みは危険です。

          

2-3 マタハラの種類

マタハラには、以下の2種類があります。

● 不利益取扱型
● 嫌がらせ型

上記の分類は、育児介護休業法と雇用機会均等法によって、規定された措置義務に基づいた物です。それぞれについて詳しく解説します。

①不利益取扱型のマタハラ

不利益取扱型のマタハラは、産前産後や育児による休業などの制度利用を理由に、降格や減給などの不利益を与えることです。育児・介護休業法では、育児休業の申請や取得したことを理由として、解雇やその他不利益な取扱いをしてはならないと規定されています。

また、妊娠や出産に関しても同様の規定が男女雇用機会均等法によって定められているのです。禁止されている不利益の範囲に指定はなく、自宅待機や雑用の押しつけなどもマタハラの対象になる場合があります。

②嫌がらせ型のマタハラ

嫌がらせ型のマタハラには以下の2種類があります。

● 制度等の利用への嫌がらせ
● 状態への嫌がらせ

制度等の利用への嫌がらせは、法律に基づいた産休や育休の制度を利用させないようにするのが典型的な例です。制度利用の際に、降格や減給といった不利益な取扱いを示唆されることもあります。

状態への嫌がらせとは、妊娠や出産の影響による労働能力の低下に対する言動により、労働環境が悪くなることです。このタイプに関しては、男女雇用機会均等法にのみ規定が存在します。

          

2-4 逆パワハラの種類

逆パワハラには、以下の3種類があります。

● 上司に対する暴言や暴力
● 上司への誹謗中傷
● 何事もハラスメントだと主張

パワハラは優位性を活かして行われるものとありますが、近年では上司だけでなく部下にも優位な場合があると言われています。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

①上司に対する暴言や暴力

上司に対する暴言や暴力は典型的な逆パワハラと言えるでしょう。上司の事を人前で無能呼ばわりしたり、頭をはたいたりなどの行為が具体的な例として挙げられます。また、自分より年齢の低い上司のことを軽視することも逆パワハラです。経験則などから、上司に対して「こんなこともできないのか。」といった発言が具体例と言えるでしょう。

②上司への誹謗中傷

上司への誹謗中傷も立派な逆パワハラです。近年では、SNSが普及しているため、特に発見されにくいケースでもあります。個人を特定できる状態や名指しで投稿されていることが多く、内容の例を言うと以下のようなものです。

● 会社でハラスメント行為を繰り返している
● 不正行為をしている など

本人の気づかない所で誹謗中傷されていることも多いので、注意が必要なケースです。

③何事もハラスメントだと主張

何事にもハラスメントだと主張することも逆パワハラに該当します。正当な業務命令であっても、下記のような理由で反発したり、クレームを付けたりすることがよくあるケースです。

● 下された命令がパワハラである
● ハラスメントを訴えた事への報復である

嫌がる人に対して強制的に何かをさせることは好ましくではありません。しかし、上司の頭を悩ませ続けるのも逆パワハラになり得ることを理解しましょう。

          

2-5 モラハラの種類

モラハラに該当する行為は以下のようなものです。

● パートナーに対する暴言
● 恐怖心を植え付けるような態度による威嚇
● パートナーの価値観を認めず精神的に追い込む無視
● パートナーがお金を稼ぐことを嫌がる経済的束縛

パワハラと似ている部分もありますが、モラハラには身体的暴力は含まれず、家庭内や友人知人間で起こり得るのが特徴です。上記の項目について、詳しく解説します。

①パートナーに対する暴言

パートナーに対して、日常的に人格や価値観を否定するような暴言を浴びせることはモラハラに該当します。暴言を受け続けることで精神は徐々に疲弊していき、自分の意思を伝えられなくなるのです。

相手の心を萎縮させて自分の意のままにしようとする暴言は、脅威以外の何物でもないでしょう。さらに、モラハラに加えてパワハラにもあたる行為でもあります。

②恐怖心を植え付けるような態度による威嚇

恐怖心を植え付けるような態度による威嚇も立派なモラハラです。また、精神的な暴力としてパワハラにも該当する行為で、具体的には以下のような行動が挙げられます。

● にらみつける
● 机に物を叩きつける
● 物にあたって破損させる など

上記のような行動で相手にトラウマを植え付け、自分の支配下に置く事を目的とすることが多いです。誰もが被害者や加害者になり得ることに注意しなければなりません。

③パートナーの価値観を認めず精神的に追い込む無視

パートナーを無視し続ける事も、モラハラの一種です。無視をするという行為は、相手の価値観を認めず、精神的に追い込みます。第三者に証明するのが難しく、相談しても「気のせいではないか?」とか「自分から話しかけてみては?」などのアドバイスで終わることも。

この手のモラハラを行う人は、社内やグループ内での影響力を主張していることが多いようです。

④パートナーがお金を稼ぐことを嫌がる経済的束縛

パートナーがお金を稼ぐことを嫌がり、経済的に束縛するのもモラハラに該当します。経済的な自由を奪う事で、自分に頼らざるを得ない状況を作り出すのが目的であることが多いです。エスカレートして、生活に必要な金額に足りなくなると「経済的DV」と呼ばれるDVの一種に発展します。配偶者でなく同棲の場合でも、生活費を出さないことやお金の使い道についての文句が多いとモラハラに該当します。

          

2-6パタハラの種類

パタハラとは、マタハラの男性版であり、以下のようなことが対象です。

● 男性社員に育児休暇を取得させない
● 育児休暇を申請した男性社員に不利益を与える

男性の育児参加において重要ことなので、ぜひ知っておいて下さい。

①男性社員に育児休暇を取得させない

男性社員に育児休暇を取得させないことは、パタハラに該当します。代表的なのが、育児休暇を申請した男性社員に対して、上司や人事担当者が取得を断念させるケースです。また、会社自体が男性の育児休暇を認めないこともあります。ただし、パタハラは育児介護法に違反する行為です。条文には「日雇い労働者ではない」といった条件を満たした労働者が対象と書かれており、男女の違いは明記されていません。

②育児休暇を申請した男性社員に不利益を与える

育児休暇を申請した男性社員に不利益を与えることも、パタハラの一種です。不利益というのは、マタハラの内容と同じく、降格や減給などのことを指します。こちらの行為も、育児介護休業法で禁止されています。事業者にはマタハラやパタハラを防止する義務が定められており、相談などができる体制を整えておかなければなりません。

            

2-7ケアハラの種類

ケアハラは介護にまつわるハラスメントの事を言い、以下のような種類があります。

● 職場における介護のための制度利用を妨害
● 介護サービスを行う人が受ける嫌がらせ

上記のように、対象者や発生する現場の違いによって適用される事象が異なります。それぞれのケースを詳しく見てみましょう。

①職場における介護のための制度利用を妨害

職場におけるケアハラは、介護のための制度利用を妨害するのが主なケースです。マタハラやパタハラと同様に、制度の利用をすることで降格や減給などの不利益を与えるケースもあります。
「時短勤務をするせいで業務が増えて困る」
「自分なら休暇はとらない」
上記のような発言も、ケアハラにあたる可能性があります。介護休暇などは育児・介護休業法で定められた正当な権利です。ハラスメントに遭った時は、社内の相談窓口などを利用し、報告するようにしましょう。

②介護サービスを行う人が受ける嫌がらせ

介護サービスを行う人が、利用者や利用者の家族から嫌がらせを受ける事もケアハラと呼ばれます。介護現場でのケアハラは、主に以下のようなものがあります。

● 利用者からの暴力や暴言
● 利用者の家族による理不尽な要求や高圧的な態度 など

利用者からの暴力や暴言は、「思うように動けない」などのストレスが原因になっていることが多いです。しかし、認知症などの病気や障害によるものの可能性もあり、ハラスメントであるとの判断が困難です。利用者の家族による事例も、家族側が精神的に参っている場合もあり、ハラスメントを訴えにくいことがあります。

            

2-8その他のハラスメント

ここまで紹介したハラスメント以外にも、様々なハラスメントがあります。その一部を内容も含めて表にまとめましたので、ご覧下さい。

上記はあくまで一部であり、全て挙げると数十種類にも及びます。現在の認知度は低くても、将来的に一般常識になることも考えられます。マイナーなものを知っておいても損はないでしょう。

            

3.ハラスメントが起こる2つの理由

ハラスメントが起こる理由として挙げられるのは、主に以下の2つです。

● ハラスメントに対する認識に差がある
● 円滑な業務ができる職場の環境が整備されていない

        

3-1ハラスメントに対する認識に差がある

ハラスメントが起こる理由として、ハラスメントに対する認識の差が挙げられます。当然のことながら、全ての人が同じ価値観や考え方を持っているわけではありません。しかし、このことに対する認識の甘さが、ハラスメントの発生につながっているとも言えます。

自分の感覚だけで判断し、相手がどう思うかの配慮に欠けてしまうからです。「自分は嫌ではないから相手も同じ思いだろう」というのは勝手な思い込みです。他人が不快に思う事とは何かということを、常に考える必要があるでしょう。

        

3-2円滑な業務ができる職場の環境が整備されていない

職場で円滑な業務ができる環境が整備されていない事も、ハラスメントが起きる理由となります。具体的には、以下のような環境であればハラスメントが発生しやすいと言えます。

● 日々達成不可能なノルマが課されている
● 社員同士のコミュニケーションが不足している
● 責任者が全ての権限を持ったワンマンな体制を敷いている

ハラスメントの発生は個人だけの問題ではなく、社内の環境や風土も影響していると言ってもいいでしょう。

           

4.職場でハラスメントを防ぐための対策

職場でハラスメントを防ぐための対策には、以下の3つの方法があります。

● ハラスメントに関する研修を行う
● ハラスメントに関する社内規定などを作る
● 相談できる体制を整える

専門家を招いてハラスメントに関する研修やセミナーを行えば、ハラスメントの基礎知識や実態などを周知できます。さらに、減給や懲戒などの罰則を明記した社内規定を作ることで、より強い抑止力として機能することでしょう。

それでもハラスメントが起こってしまった時のために、相談窓口を設置するなど相談しやすい体制を整えるのも重要です。社内だけでなく社外にも設置することで、被害者にとってより利用しやすくなるでしょう。

イーウェルで提供している全てのサービスをご紹介!

5.ハラスメントに関する法律

ハラスメントには以下の3つの法律が深く関わっています。

● パワハラ防止対策関連法
● 男女雇用機会均等法
● 育児・介護休業法

パワハラ防止対策関連法は2020年6月に施工された、企業に対してパワハラの防止を義務づける法律です。同じく2020年には男女雇用機会均等法も改正され、セクハラの対策を強化する項目が追加されました。

育児・介護休業法は主に事業者に向けた法律で、妊娠や出産、育児に関わるハラスメントの防止を義務とするものです。どの法律でも、ハラスメントによる不利益取扱を禁止しており、性別の違いも関係ありません。

    

監修者 株式会社イーウェル 健康経営推進室


Related keywords

Related article

Recommend

メルマガ登録

最新情報や
お役立ち資料を自動受信