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2024/01/15 (公開:2021/08/12)

人事におけるエンゲージメントの重要性とは?


人事におけるエンゲージメントの重要性とは?

昨今、コロナウイルスの蔓延により、今まで当たり前にできていた外出が制限され、私生活だけでなく働き方にもニューノーマルを求められることとなりました。

これを機に、人々の働き方に対する考え方にも変化がみられ、以前は自己犠牲的にとにかく会社のために働くことが良しとされていた風習もありましたが、最近では「楽しく働けること」を選ぶ学生や、「個人の生活と仕事を両立させたい」といった意見が増えています。

また、日本にて急激に加速している少子高齢化により、企業の人材不足が深刻化しており、採用活動も難しくなっています。そのため、今いる人材の離職率を下げ、定着率を上げることも最重要課題となります。

昨今人事領域では、これら課題解決につながる1つの指標として、従業員の会社に貢献したいという意欲を指す「エンゲージメント」という言葉が注目されています。

従業員の会社に対するエンゲージメントを高めることが、すなわち、楽しく働けることにつながり、そういったプラスの感情を持った従業員が多い会社ほど人材不足の中でも定着率を上げ、更には優秀な人材が集まる傾向にあるのです。

1.人事におけるエンゲージメントとは

「エンゲージメント」とは、もともと「婚約、誓約、約束、契約」を意味する言葉ですが、ここから派生して、人事領域におけるエンゲージメントでは「個人と組織の成長の方向性が連動していて、互いに意見し合える関係」「従業員が自社に対してどれだけ愛着心や愛社精神、思い入れを持っているか」という意味合いで使われています。

この人事領域における「エンゲージメント」の定義の一つとして、以下3つの要素から作り上げられます。従業員は、会社がこれら3つの要素をすべて満たしてくれると感じると、高いエンゲージメントを持つようになります。 

<貢献感>

 従業員が組織に貢献できていると感じられるかどうか

<適合感>

 組織のカルチャーに自分がフィットしていると感じられるかどうか

<仲間意識>

 メンバーと協調性を持って仕事ができているかどうか。

また、よく似た言葉で、エンゲージメントと混同しやすいのが「従業員満足度」です。「従業員満足度」とは、給与や休暇、福利厚生や職場環境など「会社が用意している制度や環境に対し、従業員がどれだけ満足できているか」の度合いとされています。

一見、従業員満足度が高ければ、人材の定着化に繫がると思われがちですが、満足度が高い従業員が必ずしも組織に貢献したい気持ちを持っているとは限りません。この組織に貢献したいという気持ちがなければ、もし、今より条件のいい企業があれば転職してしまう可能性があります。

つまり、会社に貢献したいという意識を持っているかどうかが、エンゲージメントと従業員満足度の大きな違いです。

 

2.エンゲージメント向上の必要性と得られる効果

冒頭の通り、昨今の外部環境により、特に「エンゲージメント」という言葉が人事領域で重要視されておりますが、そもそも、従業員のエンゲージメントが高い状況を生み出すことは、外部環境に関わらず企業活動においてとても重要なものとなります。具体的な効果は以下の通りです。

 

2.1 効果① 収益性と生産性の向上

従業員のエンゲージメントが高い状況を生み出すと、企業の掲げる目標に共感し、そのベクトルに沿って主体的に挑戦し続ける社員が増えます。

「やらされている仕事」「対価の分だけ働けばいい」ではなく「価値のある仕事をやっている」「組織やサービスをより良くしていきたい」という意識が根底にあるため、設定した目標に対してのコミットメントも強く、周囲の社員とも協力して仕事に取り組むようため、組織全体にもプラスの感情をもたらします。

 

2.2 効果② 顧客満足度の向上

従業員のエンゲージメントが高い状況を生み出すと、仕事にやりがいや誇りを感じていて、質の高いサービスや顧客に満足してもらうことに対しても前向きに取り組む社員が増えます。

産業が絶えず「サービス化」している中で、従業員の仕事に対する熱意やモチベーションが顧客満足度に与える影響はより大きくなっていると言っても過言ではありません。

 

2.3 効果③ 定着率の向上

従業員のエンゲージメントが高い状況を生み出すと、社員と企業とは、給与だけの繋がりではなく、企業のミッションを共に実現するコミュニティの一員としての繋がりが生まれるため、退職の確率は低いと言えます。

さらには、帰属意識が高い社員は何か問題が発生してもすぐに退職という選択肢を選ばず、まずは周りに相談するというプロセスが踏まれることも定着率が向上する要因となります。

2.4 効果④ 成長性への効果

従業員のエンゲージメントが高い状況を生み出すと、社員と組織との心理的距離が近くなります。

それによって社員から業務改善の提案や職場環境、制度への要望も活発になり、反対に経営陣や管理職から部下に対しても、新規事業の相談やチャレンジングな仕事の打診などが気軽に行われるため、ビジネス組織として良好な関係が生まれ、会社としての成長が見込まれます。


3.エンゲージメントを向上させるポイントは

エンゲージメントの必要性と得られる効果が理解できたうえで、さらに向上させるためのポイントを整理します。

3.1 ポイント① ビジョンへの共感を生む

ビジョンとは企業が進むべき方向性を示すものですが、そこに対して共感を得られていなければ、従業員が各々思う方向に進んだり、何のために仕事をしているのかが不明瞭になったりと、目的意識が薄くなりエンゲージメントが低下してしまいます。

3.2 ポイント② やりがいの創出

ここでのやりがいとは、表彰や報酬アップなどで創出する短期的なものではなく、長期的なものが必要となります。そのためには各従業員の得意分野や意向を見極めて、それぞれに合った能力を職場で活用させることがポイントとなります。

3.3ポイント③ 働きやすい職場づくり

心身ともに健やかな状態を保つことのできる職場環境は仕事への意欲を継続させます。心の面では、社内での上司同僚とのコミュニケーションの活性化が会社への愛着心に繫がり、体の面では従業員の健康状態やワークライフバランスの向上を支援することがエンゲージメントにおいて重要なポイントとなります。

3.4 ポイント④ 成長支援

従業員は自身の成長を実感できる会社に対して、ここが自分を成長させてくれる会社だ、自分の適切な居場所はここだと感じ、エンゲージメントが高くなる傾向があります。そのため、企業は研修制度を充実させるなど成長のサポートを行うことが重要となります。

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4.まとめ

このように従業員の会社に対するエンゲージメントを高める取組みは会社の成長に大きく影響することが分かりました。外部環境の変化が著しい今こそ、エンゲージメントと向き合い、どんな環境の中でも絶えず成長し続けられる企業体力をつけていきましょう。

 

参考・引用

『明日の人事』  https://www.ashita-team.com/jinji-online/management/5673

『エンゲージ採用ガイド』https://en-gage.net/content/engagement

『HRドクター』 https://www.hr-doctor.com/news/management/engagement/news-626?content=news-626

株式会社イーウェル 運営会社ロゴ

著者情報

株式会社イーウェル ウェルナレ事務局

「人も、企業も、ウェルビーイングへ。」をテーマとして、企業の健康経営や福利厚生の支援を行う株式会社イーウェルが運営する、BtoB(人事総務向け)オウンドメディア「ウェルナレ」の編集部。
2021年7月にメディアリリース後、毎年60回以上、有名企業様とのコラボセミナーや官公庁の専門分野に特化した方を招いてのカンファレンス、大学教授による福利厚生勉強会の開催や専門家記事の掲載などを実施し、多くの方に好評いただいております。
人事部署や経営者が、会社のウェルビーイングを向上されるためのヒントを探して、日々活動しています。

 


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