モチベーションアップさせ、維持するための方法
物事に対するやる気や意欲、動機づけなどを意味する「モチベーション」。企業においては従業員のモチベーションをアップさせることは、生産性の向上や離職率の低下などに繋がります。しかし高いモチベーションを維持させることは簡単ではありません。
今回は、従業員のモチベーションアップによるメリットやモチベーションを維持させる方法をご紹介します。
目次
1.従業員のモチベーションアップによる企業の3つのメリット
従業員のモチベーションがあがると、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか。
1-1 メリット① 労働生産性の向上
従業員のモチベーションが高い企業では、従業員が自発的かつ意欲的に取り組むようになるため、生産性の高い仕事の成果が期待できます。さらに会社全体として捉えてみても、一人一人の生産性向上の積み重ねで業績向上にもつながります。
一方、従業員のモチベーションの低い従業員は、一つ一つの仕事がただの作業と感じてしまうため、やらされ感が強くなり効率も悪く、良いアイデアも生まれにくくなり、結果的に生産性の低下が課題になってきます。
1-2 メリット② 離職率の低下
従業員のモチベーションが上がると、生産性向上だけでなく帰属意識や貢献意欲も高まり、離職率の低下につながり、良い人材の流出を防ぐことにもなります。
1-3 メリット③ 組織風土の醸成
モチベーションアップによって、前向きに業務に取り組むようになり、帰属意識や貢献意欲が高まることによって、組織の雰囲気も良い方向へ変わっていきます。そしてそれは会社全体の良い組織風土の醸成にも繋がっていきます。
2.従業員のモチベーションが上がらない3つの原因
モチベーションが下がってしまうと、自発的な行動や仕事への意欲がわかないため、指示されないと行動に移せなかったり、必要最低限の仕事しかやらなかったり、といった状態にもなりかねません。ここでは、モチベーションが上がらない3つの原因をご紹介します。
2-1 原因① 成果に対しての人事評価に不満がある
人は、努力した成果に対し、正当な評価がされなければ、やる気を失い不満が募っていきます。自己満足だけでモチベーションを高く持ち続ける人は少数派です。また、従業員本人が納得のいく評価が得られない状態では、不健康な状態が続きモチベーションの低下にもつながります。
適性で公正な人事評価は従業員のモチベーションに大きく影響します。
2-2 原因② 職場の人間関係が良くない
職場の人間関係も、モチベーションや生産性に大きく影響します。
日本労働調査組合の「職場の人間関係に関する調査」では、職場の人間関係に何らかの悩みやストレスを感じている。と約3割の人が回答していました。
また、職場の人間関係を理由に退職、転職を検討したことがあるのは58.5%。
年代別では、20代▶54.0% 30代▶62.0% 40代▶59.5%と、従業員の離職率にも影響があり、職場の人間関係づくりは非常に重要なテーマであると言えます。
2-3 原因③ 仕事に魅力ややりがいを感じない
配属になった部署や業務が「自分にあっていない」と感じたり、「興味がなくやりがいを感じない」、「何のための業務かわからない」などといったことから、自分業務に魅力を感じなくなっていると、モチベーションも下がります。
従業員一人一人の適材適所に人員配置をするのは難しいことですが、自身の興味関心や目指したい方向とは違う仕事ばかり任されていると、モチベーションは上がりません。
3.従業員のモチベーションを上げる5つの方法
従業員のモチベーションを向上させる施策は、各企業の組織風土や業務内容、人事課題などで異なりますが、ここではすぐに取り組めることから戦略的な取り組み方法を5つご紹介します。
3-1 方法① 仕事の取り組み方や結果を適正に評価する
取り組んできた仕事内容をしっかり見ていることをタイミングよく従業員に伝えましょう。
また、評価を行う際は結果に対してだけではなく、仕事への取り組み方などのプロセスにも目を向けることが重要です。
それにより社員は、「自身の課題を理解する機会」「公正に評価されている安心感、満足感」を得られるのです。
3-2 方法② 社内に相談窓口を設ける
職場における人間関係の悩みを解消する方法として、社内に相談窓口を設置しましょう。
相談窓口では「従業員一人一人の悩みに対するアドバイス」や「人間関係の調整」などを行います。
3-3 方法③ 社内コミュニケーションの活性化
人間関係を良好に保つ方法として、コミュニケーションの基本である「挨拶」と「感謝」の声掛けも大切です。組織の上長や管理者側が率先して行う雰囲気作り、コミュニケーションの注意喚起を定期的に促すことで、人間関係が少しずつ改善されていきます。
3-4 方法④ 現状の人員配置の見える化
組織図や従業員の履歴書・評価シートなど既存の資料をもとに現状の人員配置を見える化することが、人員配置を最適化するための第一歩です。人員配置の最適化を実現するためには従業員の要望や意見を聞くことも大切です。
全社的にアンケートを取ったり特定のポジションへの社内公募制度を設けたりすることも、適正な人員配置に関する従業員の要望を反映させる一つの方法です
3-5 方法⑤ 福利厚生の整備
給与だけではなく、福利厚生制度やオフィス環境などを充実させることによって、モチベーションを上げることも可能です。法定外福利厚生制度は、企業によって異なりますので、自社にあった福利厚生制度設計することで、従業員の満足度も上がります。
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4.従業員のモチベーションを維持するためのポイント
モチベーションは一時的にあがったとしても、それを維持していくことは難しいものです。ここでは、管理職として部下のモチベーションを管理のするためのポイントをご紹介します。
4-1 ポイント① 小さい目標から段階的な目標設定
最初から高い(大きな)目標を設定しても、なかなか達成できず、モチベーションの維持も難しくなります。最終的に到達したい大きな目標があっても、少し努力すればクリアできる簡単な目標から設定し、少しずつ目標に向かって努力し、成功体験を積み重ねることで従業員本人も自信がつき、良い結果を出せるようになっていきます。
また、大きな目標までの段階を踏んだ達成進捗管理を行い、見える化していくことが、モチベーションの維持になります。
4-2 ポイント② 仕事とプライベートのオンオフの切り替えを意識する
モチベーションを維持するために、心身ともに健康であることも大切です。
特に在宅勤務などでは、オンオフの切り替えがしづらくなりますので、プライベートの時間をもちリフレッシュできているか睡眠がきちんととれているか確認すると良いでしょう。
4-3 ポイント③ 業務量や働き方を見直す
モチベーションが低くなってきている従業員に対しては、労働時間や業務量に問題がある場合もあります。モチベーションの高い従業員であってもキャパシティがオーバーしてしまうと、モチベーションが下がってきてしまいかねません。
仕事の優先順位、取捨選択、業務工数を管理職と部下と一緒に見直してみましょう。今向き合うべき仕事に集中できるよう環境を整えることも大切です。
4-4 ポイント④ コミュニケーションがとりやすい環境を整える
モチベーションを上げる方法の一つに記載しましたがコミュニケーションを取りやすい環境を整えることも大切です。人は、承認されることでモチベーションが維持できるとも考えられています。在宅勤務が増える中、出社時と同様な従業員同士や上司部下のコミュニケーションと取ることが少なくなってきています。
会議を始める前に、少しだけ雑談の場を設けたり、ポイント制の社内コミュニケーションツールの導入したりなど、コミュニケーションがとれる環境もモチベーションを維持するために大切です。社内コミュニケーションツールについては、以下をご参照ください。
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5.従業員のモチベーションの測定方法
従業員のモチベーションをアップさせるためには、やみくもに施策を実施するのではなく、まず現状を把握する必要があります。従業員のモチベーションの現状把握は、従業員満足度(ES:Employee Satisfaction)調査を実施することで測ることができます。
従業員満足度調査では、組織の状態や仕事における問題点などについての質問に回答していきます。回答を、部門・社員区分・職種などで比較し、モチベーションに関係の深い項目を抽出するといったことも可能です。
従業員満足度は、社員のモチベーション向上への効果はもちろん、企業の価値創造や顧客満足度の向上のためにも重要です。
従業員アンケートの結果を基に従業員の「ウェルビーイング※」や「満足度」を数値により可視化して組織課題を把握・解決する組織診断サービスです。従業員ウェルビーイングを可視化する組織診断サービス「ウェルスコア」
6.まとめ
従業員のモチベーションは、企業にとって生産性をも左右する重要なものと考えます。従業員個人の意識の問題だけは片付けられません。会社の環境、適正な評価はもちろん、社内コミュケーションや業務の見直しなどモチベーションを維持するための適切なマネジメントも必要となってきます。
まずは、現状の従業員満足度を測り、できることから初めてみましょう。従業員のモチベーションアップを図ることで企業の成長につなげてみてはいかがでしょうか。
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