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2024/03/01 (公開:2022/09/13)

社員のモチベーションを向上させるために企業ができること


社員のモチベーションを向上させるために企業ができること

社員のモチベーションアップは、業績アップや商品やサービス向上に欠かせません。「社員のモチベーションを上げるにはどうしたら良い?」と悩む経営者や管理職の人は多いことでしょう。

本記事では、社員のモチベーションが上がらない理由や、おすすめの施策を解説します。モチベーション調査のやり方も詳しく解説するので、社員のモチベーションアップに悩んでいる人事担当者はぜひ最後までご覧ください。

 

         

1.社員のモチベーションは会社への貢献度をあげる



商品やサービスの質を上げるには、社員一人ひとりのモチベーションアップが不可欠です。
社員のモチベーションが高ければ、自己研鑽を積極的に行ったり、自発的に業務効率の改善に取り組んだりすることが期待できます。

 

ただし、単にモチベーションが高いだけではその力を企業の業績アップに注がれない可能性があるでしょう。そのため、社員全員を会社目標と同じ方向に向かせる必要があります。その一つの施策としてエンゲージメント向上があります。業績をアップさせるには、モチベーションだけでなくエンゲージメントの向上も重要です。


          

2.社員のモチベーションには段階がある?

社員のモチベーションは、以下の5段階に分けられます。

 

  • 自分の能力を形にする:自己実現
  • 他者から認めてほしい:承認欲求
  • 集団で関わりたい:親和欲求
  • 安全に過ごしたい:安全欲求
  • 睡眠や食事といった:生理的欲求

 社員のモチベーションに大きく関係するものは自己実現と承認欲求、親和欲求です。この3つの欲求は従業員満足度に関する欲求であり、モチベーションに強く関係があります。

 

特に自己実現や承認欲求は高まるほど、モチベーションが上がり、さらに何かを成し遂げたい思いになります。社員のモチベーションを高めるには、まず自己実現や承認欲求にアプローチしましょう。



              

3.社員のモチベーションがアップしない理由とは?



社員のモチベーションが上がらない理由は、主に以下の6つです。

 

  • 職場の人間関係がうまくいかない
  • 正当な評価がされない様に感じる
  • 業務に飽きてしまった
  • 仕事量が多くて疲弊している
  • 仕事の自由度が少ない
  • 仕事の目的を見失った

それぞれ詳しく解説します。

          

3-1 職場の人間関係がうまくいかない

職場の人間関係はモチベーションに強く影響します。上司や同僚と何らかのトラブルが起きている場合には「この人とは仕事したくない」と思い、離職のきっかけにもなりかねません。職場での人間関係のトラブルは避けたいものです。

 

特に人間関係に大きな影響を与えるのは、上司と言われています。上下関係がはっきりしている分、部下が不満をためやすいと考えられます。

 

            

3-2 正当な評価がされない様に感じる

どの企業にも、人事評価はあるでしょう。社員が自分の成果に手ごたえを感じていたとしても、納得のいく評価を得られないとモチベーションの低下を招きます。

評価の正当性は、社員の会社への信頼度にも影響します。職場へ不信感を持たれてしまっては、社員の業務の質も悪くなるでしょう。不透明な評価制度は、社員を疑心暗鬼にさせてしまいます。

        

3-3 業務に飽きてしまった

同じ業務ばかり任されていると、業務に飽きてしまうでしょう。業務に飽きることはモチベーションの低下につながり、惰性で仕事をする結果を生みます。

 

また、人事異動で部署が変わり、自分に興味ない業務を任された場合にもモチベーションの低下を招くことがあります。社員が仕事に興味を持ち続けられるかどうかは、モチベーションに大きな影響を与えるでしょう。


   

3-4 仕事量が多くて疲弊している

自分のキャパシティを超えた量の仕事が舞い込んでしまうと心身が疲れてしまいます。 いくらやる気があっても、徐々に心身が疲弊するのでモチベーションを保つことができなくなるでしょう。

仕事量が多いと、うつ病などの健康被害を招く原因にもなります。すでにやる気がある社員でも、仕事量が適切かどうかは常にチェックする必要があります。

   

3-5 仕事の自由度が少ない

同じ作業が続いたり、決まった作業がずっと続いたりする場合も、モチベーションの低下を招きます。マニュアル化は業務を平準化するために有効ですが、あまりに自由度の少ない業務では社員が自分らしさを発揮できません。

過度にマニュアル化された業務は、誰でもできる仕事であることを意味します。自由度の少ない業務を任され続けると「自分でなくてもよいのではないか」という気持ちが芽生える原因になります。 

   

3-6 仕事の目的を見失った



同じ仕事を長く続けていると「なんでこの仕事しているのか?」と社員が仕事の目的を見失う可能性があります。ゴールのない作業は、モチベーションを大きく下げるでしょう。

仕事は必ず誰かの役に立っています。忙しいときは目の前の業務をこなすことで精一杯なので、気づきにくいものです。しかし、ふとしたときに「自分のやっていることが誰の役にも立っていないのではないか」と思ってしまうかもしれません。


       

4.社員のモチベーションアップにつながる施策とは?



社員のモチベーションアップのための施策には、以下が挙げられます。

 

  • 人事評価制度
  • 人間関係を円滑にする取り組み
  • 会社の現状や進む方向を経営者が伝える
  • 表彰制度などの非金銭的インセンティブ
  • 社員がチャレンジしやすい環境を整える
  • マネジメント教育と人材育成
  • ワークライフバランスの充実

それぞれ詳しく解説するので、自社に取り入れられるものがないかチェックしてみてください。

 

          

4-1 人事評価制度

社員のモチベーションアップを図るには、人事評価制度の改善が必要です。正当な評価はモチベーションを向上させますが、逆もしかりです。

 

人事評価制度は、モチベーションの5段階のうち承認欲求に関係します。正当な評価で社員の承認欲求を満たすことで、モチベーションをさらに引き上げることができます。公平で透明な評価制度を策定しましょう。

           

4-2 人間関係を円滑にする取り組み

モチベーションアップには、人間関係を円滑にする取り組みを忘れてはいけません。職場の人間関係が良好で、社員同士が協力できるようになると、大きな成果を生むでしょう。

 

職場環境を良くするには、まずアンケート調査をして現状を把握することが重要です。パワハラなどのトラブルに対処できるよう、コンプライアンスの相談窓口の設置も必要でしょう。

 

職場の人間関係を円滑にする取り組みは、モチベーション5段階のうちの親和欲求へのアプローチです。

           

4-3 会社の現状や進む方向性を経営者が伝える



社員同士のコミュニケーション活性化だけでなく、経営者からも積極的に情報を発信することが重要です。経営者が自ら会社の進むべき方向を発信することで、社員に目的意識を持たせることができます。

 

経営者からの情報発信は、モチベーション5段階のうちの安全欲求に対するアプローチです。社員が会社の現状や今後の方針を知ることで「この会社で働き続けても大丈夫」と安心感を得ることにもつながります。

      

4-4 表彰制度などの非金銭的インセンティブ

表彰制度などの非金銭的インセンティブも、モチベーションアップに役立ちます。インセンティブといえばボーナスや営業へのバックをイメージするかもしれません。

非金銭的インセンティブの良いところは、社員の成果や表彰内容を公にできるところです。金銭的なインセンティブは感情がからみやすいため、デリケートにならざるを得ません。表彰制度で社員の頑張りを讃えることで、承認欲求の充足につながります。

      

4-5 社員がチャレンジしやすい環境を整える

多くの会社で取り入れているものに、社内コンテストや社内ベンチャー制度があります。たとえば、空席となっているポストを公募することでチャレンジしたい社員を募集することができます。

ポストにチャレンジできることは仕事への意欲を高められるうえに、給与アップにつながる大きな機会です。ポスト公募のほかに、社内ベンチャーもおすすめです。社員が思い描くアイデアを形にする機会を設けることで、自己実現欲求を満たすことができます。

      

4-6 マネジメント教育と人材育成



主に人事部門が取り組みたい対策に、マネジメント教育があります。部下を正しくマネジメントできるように、管理職に研修を実施する取り組みです。社員にやる気を起こさせ、それを正しい方向へ導くためには、上司のマネジメント能力が求められます。

 

具体的には、スキルアップの費用を会社が負担したり、外部研修を実施したりすることがおすすめです。これらの取り組みは会社が社員に投資していることを意味し、社員の承認欲求を満たすことができます。

    

4-7 ワークライフバランスの充実

昨今、ワークライフバランスの充実は大きなテーマになっています。長時間労働や休日出勤は、現代においてはマイナスポイントとして見られます。

 

会社として行っていきたいワークライフバランス施策の例は、以下のとおりです。

 

  • 労働時間の適正な管理
  • 有給休暇取得の推奨
  • 在宅勤務の推進

 ワークライフバランスへの取り組みを通して、生理的欲求と安全欲求を満たすことができます。健康的な生活を送れることと、それによる安心感を得られるためです。

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5.社員のモチベーション調査はどの様に行う?


社員の現在のモチベーションを調べるには、アンケート調査を行いましょう。
アンケート調査によるモチベーション向上施策を行う手順の一例は、以下の通りです。

 

  1. アンケート実施を全社員に共有する
  2. 回答を受けて迅速に社内へフィードバックを行う
  3. 社員からの意見は可能な限り応えていく

 

回答は5段階で設定されるのが一般的です。また、部署によって満足度が異なることもあるので、調査結果は精密に分析し適切な対策を講じることが重要と言えます。


        

6.社員調査をしっかりと行うには?



正確なデータを得るためには、できるだけ多くの社員に回答してもらうことが重要です。そのためには、回答しやすい環境づくりが大切です。まずはアンケートの目的を共有し、当事者意識を持たせましょう。

 

加えて、調査をやるだけでなく、結果を施策に反映させることも大切です。アンケートで回答した内容が実際に行動に移されれば「意見を言えば聞いてくれる」と思ってもらえます。

 

そうすると、回数を重ねるごとに多くの社員が回答してくれるでしょう。

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7.管理職がモチベーション管理を徹底しないと失敗する



部下のマネジメントは管理職の大切な仕事です。上司は部下のモチベーションも管理する必要がありますが、気を抜くと失敗に終わります。

 

人によってモチベーションの源泉は異なるので、画一的な方法で全員のモチベーションを上げることは難しいでしょう。部下それぞれに合った方法でモチベーションを高めることが重要です。

 

また、少しのきっかけでモチベーションが下がる可能性も十分にあるので、部下をよく観察することも怠ってはいけません。

   

8.モチベーションを管理する管理職の重要性


管理職は社員のモチベーションに大きな影響を与えます。同時に、管理職は部署の成果の責任を負う重要な役割でもあります。部署として成果を上げるには、そこで働く社員の士気が高くなければなりません。

 

社員のモチベーションをアップさせるには、外発的動機づけと内発的動機づけの2つの方法があります。前者は報酬や罰則を与えること、後者は社員の内なる欲求を刺激することが挙げられます。

 

モチベーションアップのためには、上記のどちらかのみではうまくいきません。外発的、内発的動機づけの両面からアプローチする必要があります。社員のモチベーションをアップさせるには、管理職が率先して行動を起こすことが重要です。




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著者情報

株式会社イーウェル ウェルナレ事務局

「人も、企業も、ウェルビーイングへ。」をテーマとして、企業の健康経営や福利厚生の支援を行う株式会社イーウェルが運営する、BtoB(人事総務向け)オウンドメディア「ウェルナレ」の編集部。
2021年7月にメディアリリース後、毎年60回以上、有名企業様とのコラボセミナーや官公庁の専門分野に特化した方を招いてのカンファレンス、大学教授による福利厚生勉強会の開催や専門家記事の掲載などを実施し、多くの方に好評いただいております。
人事部署や経営者が、会社のウェルビーイングを向上されるためのヒントを探して、日々活動しています。

 

    

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