福利厚生サービスの仕組みとは?制度との違い・種類・導入メリットを解説
目次
1.福利厚生サービスの仕組みとは
福利厚生サービスとは、企業が福利厚生サービスを提供している会社と契約し、従業員がサービスを優待価格で利用できる仕組みです。宿泊施設やレジャー施設、健康支援、育児・介護、自己啓発など、さまざまなサービスがあります。企業が自社ですべての福利厚生制度を整備しなくても、従業員に多様な福利厚生メニューを提供できる仕組みが整えられており、近年は企業規模を問わず導入が広がっています。
福利厚生サービスがもたらすものは、福利厚生は従業員への待遇改善だけではありません。人材不足や働き方の多様化を背景に、採用力や定着率の向上、健康経営の推進などを目的とした経営施策としても注目されています。
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2.福利厚生サービスの概要
福利厚生サービスとは、前述のとおり、企業が福利厚生サービス会社と契約し、従業員がさまざまな優待サービスを利用できる仕組みです。
企業が従業員一人ひとりに対して保養所やレクリエーション施設などを自社で整備するには、多額のコストと運用負担が発生します。そのため現在では、福利厚生サービス会社が提供する幅広いサービスを利用し、効率的に福利厚生を充実させる企業が増えています。
企業は従業員数に応じた利用料を支払って多様な福利厚生メニューを提供でき、従業員は専用サイトやアプリなどから利用したいサービスを選択し、割引や優待価格で利用できます。
近年は、レジャーや旅行などの娯楽だけでなく、健康経営の推進やリスキリング支援、育児・介護支援など、企業が抱える人材課題に対応できるサービスも充実しています。福利厚生サービスは、給与以外の報酬として従業員を支えるだけでなく、人的資本経営を支援する仕組みとしても注目されています。
2-1 福利厚生制度との違い
「福利厚生サービス」は「福利厚生制度」と似た言葉ですが、意味が異なります。
福利厚生制度とは、企業が従業員に提供する福利厚生全体を指します。健康保険や厚生年金保険など法律で義務付けられている制度に加え、住宅手当や食事補助、育児支援など企業独自の制度も含まれます。
一方、福利厚生サービスとは、その福利厚生制度を効率的に運用するためのサービスです。企業は福利厚生サービス会社と契約することで、自社ですべての制度を整備しなくても、多様な福利厚生メニューを従業員へ提供できます。
このように、福利厚生制度は企業が従業員へ提供する制度全体を指し、福利厚生サービスは制度を実現するための外部サービスだという違いがあります。福利厚生サービスは制度そのものではなく、「福利厚生制度を支える仕組み」と考えると理解しやすいでしょう。
2-2 法定福利厚生・法定外福利厚生
福利厚生は、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類に大別されます。
法定福利厚生とは、法律によって企業に加入義務が定められている制度です。健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険などが該当し、企業規模を問わず一定の条件を満たす企業は加入しなければなりません。
一方、法定外福利厚生とは、企業が独自に設ける福利厚生です。企業は自社の課題や従業員ニーズに応じて制度を選択できるため、採用力や従業員満足度の向上につなげやすい特徴があります。
たとえば、次のような制度があります。
- 食事補助
- 住宅補助
- 通勤支援
- 育児・介護支援
- 資格取得支援
- レジャー施設の優待
- 健康診断の充実
- 人間ドック補助
福利厚生サービス会社が提供するサービスの多くは、上記のような法定外福利厚生を提供しています。企業規模によって法定外福利厚生の充実度には差があり、大企業ほど福利厚生費が高い傾向です(※出典1)。中小企業では福利厚生サービス会社を活用し、限られたコストで大企業並みの福利厚生を実現するケースがあります。
※出典1:経団連「第64回 福利厚生費調査結果報告」
https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/129.html
2-3 福利厚生サービスが注目される理由
近年、福利厚生サービスは従業員向けのサービスから企業の成長を支える制度の一部へと位置付けが変化しています。
背景にあるのは、人材不足の深刻化です。少子高齢化によって労働人口が減少する中、企業には優秀な人材を採用し、長く働いてもらうことが求められています。給与だけではなく、働きやすい環境や福利厚生の充実度も企業選びの重要な判断材料になりつつあります。
また、テレワークやフレックスタイム制、副業など働き方が多様化したことで、従来の画一的な福利厚生では従業員のニーズに対応しきれなくなっています。
たとえば、子育て世代では育児支援やベビーシッター補助、若手社員では自己啓発や資格取得支援、シニア層では健康支援や介護支援など、ライフステージによって求める福利厚生は異なります。福利厚生サービスを活用すれば多様なメニューを一括して提供できます。多様な従業員それぞれのニーズに柔軟に対応可能な制度です。
さらに、健康経営や人的資本経営といった考え方への関心も高まっています(※出典2)。従業員の健康維持やウェルビーイングの支援が生産性向上や企業価値向上につながる、という考え方が広がっています。福利厚生サービスは従業員の採用・定着、健康経営、人的資本経営を支える重要な経営施策として、多くの企業で導入が進んでいます。
※出典2:経済産業省「健康経営優良法人認定制度」
https://kenko-keiei.jp/
3.福利厚生サービスの仕組みと種類
福利厚生サービスは、企業・従業員・福利厚生サービス会社の三者が連携することで成り立っています。
企業が福利厚生サービス会社と契約し、従業員は専用サイトやアプリを通じてさまざまなサービスを利用するという仕組みです。自社ですべての福利厚生制度を整備する必要がないため、導入や運用にかかる負担を軽減しながら、多様な福利厚生を提供できます。
また、福利厚生サービスは提供会社によって提供方法や運用方法に違いがあり、それぞれ特徴が異なります。自社に適したサービスを選ぶために基本的な仕組みと種類を知っておきましょう。
3-1 福利厚生サービスの基本的な仕組み
福利厚生サービスは、「企業」「従業員」「福利厚生サービス会社」の3者によって運用されます。
まず、企業は福利厚生サービス会社と契約し、従業員数や利用プランに応じた利用料金を支払います。福利厚生サービス会社は宿泊施設や飲食店、スポーツクラブ、育児支援サービス、自己啓発サービスなど多くの提携企業と契約し、優待価格で利用できる環境を整えています。従業員は専用サイトやスマートフォンアプリからサービスを検索し、自身のライフスタイルに合った福利厚生を自由に利用できます。
導入までの一般的な流れは次のとおりです。
- 企業が福利厚生サービス会社と契約する
- 従業員へ利用方法を案内する
- 従業員が会員登録を行う
- 専用サイトやアプリからサービスを利用する
- 企業は利用状況を確認し、制度改善につなげる
福利厚生サービス会社によっては、利用状況を可視化できるダッシュボードやアンケート機能を備えている場合もあります。目的は「どのサービスがよく利用されているのか」「どの年代の利用率が高いのか」などを把握し、制度改善に努めるためです。
従来の福利厚生は制度を整備して終わりになりがちでしたが、近年は利用率や満足度を分析しながら継続的に改善する運用が重視されています。
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3-2 パッケージ型・カフェテリアプラン型の違い
福利厚生サービスは、さらにパッケージ型とカフェテリアプラン型の2種類に分けられます。
パッケージ型
パッケージ型とは、福利厚生サービス会社が用意したサービスメニューを、契約企業の従業員が利用する仕組みです。旅行や宿泊施設、レジャー施設、スポーツクラブ、映画館、自己啓発、健康支援など、あらかじめ多彩なサービスが用意されており、従業員は自由に選択して利用できます。
企業側は制度設計を一から行う必要がなく、導入や運用の負担を抑えられる点がメリットです。初めて福利厚生サービスを導入する企業や、人事担当者が少ない中小企業では、パッケージ型を採用するケースが多く見られます。
カフェテリア型
カフェテリアプラン型は、企業が従業員へ一定のポイントを付与し、その範囲内で好きな福利厚生を選択できる制度です。従業員数が多く、多様なニーズに対応したい大企業で採用されることが多い方式です。従業員は自分のライフスタイルに合わせて利用できるため、満足度が高まりやすいという特徴があります。一方、ポイント設計や制度運営は企業が行う必要があり、導入や管理には一定の手間がかかります。近年は、運用負担の少ないパッケージ型を基本とし、一部でカフェテリアプランの要素を組み合わせる企業も増えています。
3-3 自社独自制度とアウトソーシング型の違い
福利厚生制度には、自社で運営する方法と福利厚生サービス会社へ委託する方法があります。
自社独自制度は、住宅手当や資格取得支援制度、社員食堂など、自社の方針に合わせて自由に設計できる点が魅力です。一方で、制度設計や契約管理、問い合わせ対応など、多くの業務を自社で担う必要があります。また、施設整備や運営コストが高額になるケースも少なくありません。
一方、アウトソーシング型では福利厚生サービス会社が豊富なサービスメニューや運営基盤を提供するため、企業側は比較的少ない負担で福利厚生制度を充実させられます。たとえば、宿泊施設や健康支援サービスなどを個別に契約すると大きなコストがかかりますが、福利厚生サービスを利用すれば1つの契約で幅広いサービスが利用可能です。
3-4 健康・住宅・食事・育児・介護など主なサービス内容
福利厚生サービスでは、従業員のライフステージや働き方に合わせてさまざまなサービスが提供されています。以下に、主なサービスを紹介します。
- 健康支援:健康診断の充実、人間ドック補助、スポーツクラブ利用、オンライン診療、メンタルヘルス相談など、従業員の健康維持を支援するサービスです。健康経営への取り組みとして導入する企業も増えています。
- 住宅支援:住宅手当や賃貸住宅の優待、引越し支援、社宅サービスなど、住環境をサポートする制度です。若手社員の定着や転勤者支援として活用されることがあります。
- 食事補助:社員食堂の利用補助や電子食事チケット、コンビニ・飲食店で利用できる食事補助サービスなどがあります。日常的に利用しやすいため、福利厚生の利用率向上にもつながりやすいメニューです。
- 育児・介護支援:ベビーシッター利用補助や保育施設の優待、介護相談サービス、介護用品の割引など、仕事と家庭の両立を支援します。育児・介護休業法への対応を強化する企業でも導入が進んでいます。
- 自己啓発・スキルアップ:資格取得支援やeラーニング、語学学習、ビジネススクールの優待など、従業員の成長を支援するサービスです。リスキリングへの注目が高まる中、福利厚生として自己啓発支援を取り入れる企業も増えています。
- その他:宿泊施設、映画館、テーマパーク、ショッピング優待など
福利厚生サービスの会社によってメニュー数や特徴は異なるため、自社の従業員が利用しやすい内容がそろっているかを確認することが重要です。
4.代表的な福利厚生サービスを比較
福利厚生サービスの仕組みは、企業が福利厚生サービス会社と契約し従業員が専用サイトやアプリを通じて各種サービスを利用する形式が一般的です。
基本的な仕組みはどのサービス会社でも共通していますが、提供するサービス内容や得意分野、サポート体制には違いがあります。福利厚生サービスを選ぶ際は、料金だけでなく、自社の導入目的や従業員のニーズに合ったサービスを比較して検討しましょう。
ここでは、代表的な福利厚生サービス会社の仕組みと特徴を紹介します。
4-1 WELBOX
WELBOXは、株式会社イーウェルが提供するアウトソーシング型の福利厚生サービスです。
WELBOXを利用すると、宿泊施設やレジャー施設、健康支援、育児・介護支援、自己啓発など、幅広い福利厚生メニューを従業員へ提供できます。従業員は専用サイトやアプリから利用したいサービスを検索・予約し、優待価格で利用できる仕組みとなっています。
健康経営への取組みにも強みがあり、無料の健康相談や健康用品の割引購入、オンライン診療の優待など、従業員の健康づくりを支援するサービスも充実しています。
また、若手社員のスキルアップ支援から子育て・介護支援まで、ライフステージに応じた福利厚生を提供できる点も特徴です。
専用サイトやアプリは操作性にも配慮されており、従業員が必要なサービスを探しやすい環境が整っています。健康経営や人的資本経営を推進したい企業や、多様な働き方に対応した福利厚生を導入したい企業に適したサービスといえるでしょう。
出典:WELBOX サービス紹介ページ
https://www.ewel.co.jp/products/welbox
出典:株式会社イーウェル 企業情報
https://www.ewel.co.jp/company/
4-2 福利厚生倶楽部
福利厚生倶楽部は、株式会社リロクラブが提供する福利厚生サービスです。
福利厚生倶楽部を契約すると、従業員は専用サイトから全国の宿泊施設やレジャー施設、飲食店、ショッピングなど、多数の提携サービスを利用できます。会員専用サイトやスマートフォンアプリから利用したいサービスを検索し、優待価格で利用できる仕組みです。また、提携先との契約管理やサービスの運営はリロクラブが担うため、企業は福利厚生制度を効率的に運用できます。
生活支援サービスも充実しており、育児・介護支援や健康支援、自己啓発サービスなども利用できます。全国に提携施設があるため、複数の拠点を持つ企業や、勤務地を問わず福利厚生を提供したい企業にも導入しやすいでしょう。
出典:福利厚生倶楽部 公式サイト
https://www.reloclub.jp/fukuri/fukurikouseiclub/
出典:株式会社リログループ IR情報
https://www.relo.jp/ir/
4-3 ベネフィット・ステーション
ベネフィット・ステーションは、株式会社ベネフィット・ワンが提供する福利厚生サービスです。
企業は契約後に従業員に会員資格を付与し、専用サイトやアプリを通じて福利厚生サービスを提供します。旅行やレジャー、グルメだけでなく、健康支援や育児・介護支援、自己啓発など幅広いサービスを利用できる仕組みです。
付帯サービスとして食事記録や栄養計算、疾病リスクチェックなど具体的に行動を起こすためのツールが利用でき、、健康経営を支援するサービスにも力を入れているほか、飲食店やショッピングなど日常生活で利用しやすい優待も充実しています。そのため、福利厚生の利用率向上を重視する企業にも適しています。
出典:ベネフィット・ステーション 公式サイト
https://bs.benefit-one.inc/
出典:株式会社ベネフィット・ワン IRライブラリ
https://corp.benefit-one.co.jp/ir/library/
4-4 ライフサポート倶楽部
ライフサポート倶楽部は、リソルライフサポート株式会社が提供するアウトソーシング型の福利厚生サービスです。
企業はライフサポート倶楽部と契約することで、宿泊施設やレジャー施設、健康支援、育児・介護支援などの福利厚生メニューを従業員へ提供できます。従業員は会員専用サイトからサービスを検索・予約・利用できる仕組みです。
企業規模や導入目的に応じたプランが用意されているほか、従業員本人だけでなく家族も利用できるサービスが充実している点も特徴です。中小企業から大企業まで導入しやすく、従業員のライフステージに合わせた福利厚生を提供したい企業に適しています。
出典:ライフサポート倶楽部 公式サイト
https://www.resol-fukuri.jp/
出典:リソルホールディングス株式会社 IR情報
https://www.resol.jp/ir/
4-5 自社に合ったサービスを選ぶポイント
福利厚生サービスを選ぶ際は、料金だけで判断するのではなく、導入目的や従業員のニーズ、運用のしやすさまで含めて総合的に比較することが大切です。自社に適したサービスを選べると、福利厚生の利用率や従業員満足度の向上につながります。比較する際は、特に次のようなポイントに注目します。
- 導入目的に合っているか: 採用力の向上や健康経営の推進など、自社が福利厚生サービスを導入する目的に合った機能やサービスが備わっているかを確認しましょう。
- 従業員が利用しやすいサービスか:専用サイトやアプリの使いやすさ、提携施設の充実度などを比較し、幅広い従業員が日常的に利用しやすいサービスを選ぶことが大切です。
- サポート体制が充実しているか:導入時の説明会や問い合わせ対応、利用促進のサポートなど、運用を支援する体制が整っているかも確認しておきましょう。
- 費用対効果が見合っているか:月額料金だけでなく、サービス内容や利用率、従業員満足度の向上なども踏まえ、総合的な費用対効果を比較することが重要です。
さまざまな観点から各サービスの特徴を比較し、自社の目的や従業員のニーズに合った福利厚生サービスを選び、制度を効果的に活用しましょう。
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5.福利厚生サービスを導入するメリット
福利厚生サービスは、従業員向けの優待制度というイメージを持たれがちですが、近年では企業の経営課題を解決するための施策としても注目されています。ここでは、福利厚生サービスを導入する主なメリットについて解説します。
5-1 採用力・人材定着の向上
福利厚生サービスは、採用力の向上や離職防止に役立ちます。少子高齢化による労働人口の減少を背景に、多くの企業が人材確保に課題を抱えています。そのため、給与や賞与だけではなく、福利厚生の充実度を重視して就職先を選ぶ求職者も増えつつあります。特に若手世代はワークライフバランスや働きやすさを重視する傾向があり、企業選びの判断材料になるケースもあります。
また、福利厚生サービスは既存従業員の満足度向上にもつながります。ライフステージに応じた福利厚生を利用できると「会社が自分たちの生活を支えてくれている」という安心感が生まれ、離職防止にも効果が期待できるためです。
5-2 従業員満足度・エンゲージメントの向上
福利厚生サービスは、従業員満足度やエンゲージメントの向上にも貢献します。エンゲージメントとは、従業員が企業に対して愛着や信頼を持ち、自発的に貢献したいと考える状態のことです。
給与だけでは従業員の満足度を維持することは難しく、実際に多様な働き方やライフスタイルを支援する福利厚生の充実に取り組む企業もあります(※出典3)。
たとえば、
- 育児支援制度
- 食事補助
- 自己啓発支援
- レジャー・宿泊施設の優待
- 家族も利用できる福利厚生
など、自分や家族の生活を支えるサービスは従業員にとって利用価値が高く、企業への満足度向上につながります。また、福利厚生サービスを継続的に利用すると間接的に「会社が従業員を大切にしている」というメッセージを発していることにもなり、組織への帰属意識の向上も期待できるでしょう。
※出典3:経済産業省「2026年版中小企業白書・小規模企業白書の概要」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2026/PDF/2026gaiyou.pdf
5-3 健康経営・ウェルビーイングの推進
近年、多くの企業が健康経営やウェルビーイング経営に取り組んでいます。
福利厚生サービスでは、
- 健康診断
- 人間ドック補助
- オンライン健康相談
- メンタルヘルス相談
- スポーツクラブ利用
- 健康増進プログラム
など、健康支援サービスが充実しています。
こうした取り組みにより、従業員の健康維持だけでなく、出勤しているものの十分なパフォーマンスを発揮できない状態のプレゼンティーイズムや、病気などによる欠勤アブセンティーイズムの改善にもつながることが期待されています。また、従業員の心身の健康は、生産性向上や組織活性化にも影響します(※出典4)。
健康経営を推進する企業では、課題を解決すべく福利厚生サービスを積極的に活用しています。
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※出典4:経済産業省「これからの健康経営について」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/251017_kenkoukeieigaiyou_.pdf
5-4 人事・総務業務の効率化
福利厚生サービス会社を利用すると、人事・総務担当者の業務負担を軽減できる点も大きなメリットです。
自社で福利厚生制度を運営する場合、
- 利用申請の受付
- 契約管理
- 問い合わせ対応
- 利用実績の集計
- 制度の見直し
など、多くの管理業務が発生します。
一方、福利厚生サービス会社を利用すれば上記の業務を一括して任せられるため、人事・総務担当者は制度運営にかかる時間を削減できます。さらに、利用率や人気サービスを分析できるレポート機能を提供しているサービスも多く、制度改善に必要なデータを効率的に収集できます。
特に、限られた人員で人事業務を担う中小企業では、福利厚生サービスを活用すると運用負担を大幅に軽減できるでしょう。
6.福利厚生サービスを導入する際の注意点
福利厚生サービスは多くのメリットがありますが、導入すれば必ず効果が得られるわけではありません。有効活用するためには、導入前の検討だけでなく、導入後の運用や改善も重要です。
ここでは、導入時に押さえておきたいポイントを紹介します。
6-1 導入・運用コストを把握する
福利厚生サービスには、初期費用や月額利用料、オプション費用などが発生します。料金だけではなく、利用人数や運用方法も踏まえて費用対効果を検討しましょう。
たとえば、月額料金が安いサービスでも、利用できるメニューが少なければ従業員満足度は高まりません。反対に、多少コストが高くても利用率が高く、人材定着や採用力向上につながるのであれば、長期的な投資として十分な価値があります。
サービスの導入時は、予算だけでなく期待する効果も含めて比較しましょう。
6-2 利用率を高める工夫を行う
福利厚生サービスは、従業員に利用されて初めて効果を発揮します。導入時には説明会や社内セミナーを実施したり、社内報やメールで定期的にサービスを紹介したりするなど、利用促進に向けた取り組みが重要です。
また、スマートフォンアプリで簡単に利用できるサービスや、日常生活で使いやすい食事補助・ショッピング優待などは、利用率向上につながりやすい傾向があります。導入後も利用状況を確認しながら、継続的に周知を行うことが大切です。
6-3 従業員ニーズを把握する
福利厚生サービスは、従業員が求める内容でなければ十分な効果は期待できません。
たとえば、若手社員が多い企業、子育て世代が多い企業、シニア層が多い企業では、それぞれ必要とされる福利厚生が大きく異なります。
導入前にはアンケートやヒアリングを実施し、「どのような福利厚生を利用したいか」を把握しましょう。ニーズに合った制度を選び、利用率や満足度の向上を図りましょう。
6-4 定期的な見直し・改善を行う
福利厚生サービスは、一度導入すれば終わりではありません。利用率や満足度、従業員のライフスタイルは時間とともに変化します。
そのため、
- 利用率の分析
- 従業員アンケート
- 人気サービスの把握
- 不要な制度の見直し
などを定期的に実施し、継続的に改善することが重要です。
福利厚生サービス会社が提供する分析レポートや利用データを活用すれば、制度の改善点を把握しやすくなります。導入後もPDCAサイクルを回しながら運用すると、福利厚生サービスの効果を最大限に引き出せるでしょう。
7.福利厚生サービスの導入方法
福利厚生サービスを効果的に活用するためには、サービスを契約するだけでは十分ではありません。自社が抱える課題や導入目的を明確にした上で複数のサービス会社を比較・検討し、導入後も継続的に運用・改善することが重要です。
ここでは、福利厚生サービスを導入する一般的な流れを紹介します。
7-1 導入目的を明確にする
福利厚生サービスを導入する際は、まず「何のために導入するのか」を明確にしましょう。導入目的が曖昧なままサービスを選ぶと、自社に必要な機能が不足していたり、不要なサービスにコストをかけてしまったりする可能性があります。
たとえば、健康経営を推進したい企業であれば、健康支援やウェルビーイング施策が充実したサービスが適しています。一方で、採用競争力を高めたい場合は、宿泊・レジャー・食事補助など幅広い福利厚生を提供できるサービスが効果的です。
自社の課題を整理したうえで、導入目的を明確にして福利厚生サービス選びを始めましょう。
7-2 福利厚生サービス会社を比較・選定する
導入目的が決まったら、複数の福利厚生サービス会社を比較・検討します。比較する際は、料金だけで判断するのではなく、サービス内容やサポート体制、導入実績なども確認しましょう。
主な比較ポイントは次のとおりです。
- 提供される福利厚生メニュー
- 健康支援や育児・介護支援の充実度
- 利用できる提携施設数
- スマートフォンアプリの使いやすさ
- 導入・運用サポート
- 利用状況の分析機能
- 契約プランや料金体系
従業員の年齢構成や働き方に合ったサービスが提供されているかも確認し、自社に最適なサービスを選びましょう。
7-3 費用・プラン・サポート体制を確認する
契約前には、料金だけでなくプラン内容やサポート体制も十分に確認しましょう。
福利厚生サービスには、初期費用、月額利用料、オプション料金などが設定されている場合があります。
また、従業員数によって料金体系が変わるサービスもあるため、将来的な人員増加も考慮して検討することが重要です。
加えて、導入時の説明会やマニュアルの提供、問い合わせ対応、利用促進のサポートなどが充実しているサービスなら、人事・総務担当者の負担軽減にもつながります。
契約内容を十分に確認し、自社にとって無理なく継続できるサービスを選びましょう。
7-4 導入後の運用・効果測定を行う
福利厚生サービスは、導入後の運用が成果を左右します。
導入後は、利用率や従業員満足度を定期的に確認し、制度改善につなげることが重要です。利用率、人気のサービス、利用者の年代、問い合わせ内容などを分析すると、制度の課題が見えてきます。
福利厚生サービス会社が提供する分析レポートや管理機能を活用して課題を改善しましょう。利用率が低い場合は社内への周知方法を見直したり、ニーズに合ったサービスへ変更したりすることも必要です。導入後もPDCAサイクルを回しながら制度を改善すると、福利厚生サービスの効果を最大化できるでしょう。
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8.福利厚生サービスに関するよくある質問
ここでは、福利厚生サービスの導入を検討する担当者が抱きやすい疑問を、Q&A形式で解説します。
8-1 福利厚生サービスと福利厚生制度の違いは?
福利厚生制度とは、企業が従業員へ提供する福利厚生全体を指します。一方、福利厚生サービスとは、その制度を効率的に提供・運用するために福利厚生サービス会社が提供するサービスのことを指します。福利厚生サービスを利用すると、自社ですべての制度を整備することなく、多様な福利厚生を従業員へ提供できます。
8-2 中小企業でも導入できる?
はい、導入できます。現在では中小企業向けの料金プランを用意している福利厚生サービス会社も多くあります。アウトソーシング型の福利厚生サービスを活用すれば、自社で制度を整備するよりも少ないコストで、多様な福利厚生を提供できます。限られた予算でも採用力や従業員満足度の向上を目指せるため、中小企業でも導入が広がっています。
8-3 福利厚生費はどれくらいかかる?
福利厚生サービスの費用は、サービス会社や契約プラン、従業員数によって異なります。
一般的に、従業員1人あたりの月額料金を設定しているケースが多く提供されるサービス内容によって費用は変動します。初期費用やオプション料金が必要になる場合もあるため、契約前に料金体系を確認することが重要です。
8-4 福利厚生サービス会社はどう選ぶ?
福利厚生サービス会社を選ぶ際は、料金だけでなく、自社の導入目的や従業員ニーズに合ったサービスであるかを確認しましょう。比較する際は、次のようなポイントを確認することをおすすめします。
- サービス内容
- 利用しやすさ
- 健康支援の充実度
- 提携施設数
- サポート体制
- 利用率向上の支援
- 費用対効果
複数社を比較したうえで、自社の課題解決につながるサービスを選ぶことが重要です。
9.まとめ|福利厚生サービスの仕組みを理解し、自社に最適な制度を導入しよう
福利厚生サービスは、企業が福利厚生サービス会社と契約し、従業員へ多様な福利厚生を提供する仕組みです。近年は、採用力や人材定着の向上だけでなく、健康経営や人的資本経営の推進、従業員エンゲージメントの向上など、企業の成長を支える重要な経営施策として注目されています。
一方、福利厚生サービスは導入すれば効果が得られるものではありません。自社の課題や従業員ニーズを把握したうえで、サービス内容やサポート体制、費用対効果を比較し、継続的な運用・改善が求められます。自社の目的に合った福利厚生サービスを選び、従業員にとって利用しやすい制度を整備して、従業員満足度の向上と企業価値の向上を実現していきましょう。
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