メンタルセルフマネジメントができる人材を育てる~セルフマネジメント研修のすすめ~

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セルフマネジメントは、社員の生産性やモチベーションアップに欠かせない大切なキーワードです。

 

自らのマネジメントを正しく行うには、目標管理やストレスマネジメントなどのメンタルケアがポイント。無理なく快適に仕事ができる環境にすると、生産性も確実にアップします。

 

この記事では、セルフマネジメントを徹底解説。セルフマネジメントが注目されている理由や、実施するためのコツを紹介します。管理職や人事としてマネジメントに携わっている人は必見の内容です。

 

目次

  1. セルフマネジメントとは
    1. 1-1 セルフマネジメントスキルが高いとパフォーマンスを発揮
    2. 1-2 セルフマネジメントスキルが低いとパフォーマンスが悪くなっていく
  2. なぜセルフマネジメントが注目されているのか
    1. 2-1 リモートワークが普及してきた
    2. 2-2 個々人での安定した生産性向上が求められている
    3. 2-3 人の管理がしづらく管理職はほぼ必須スキル
  3. セルフマネジメントはどんな構成をしているのか? 
    1. 3-1 メンタルヘルスケア
    2. 3-2 レジリエンス
    3. 3-3 アンガーマネジメント
    4. 3-4 マインドフルネス
  4. セルフマネジメントを実施するコツとは
    1. 4-1 目標管理
    2. 4-2 時間管理
    3. 4-3 ストレスマネジメント
    4. 4-4 感情コントロール
    5. 4-5 健康管理
  5. モチベーションを維持するために欠かせないメンタルセルフマネジメント
    1. 5-1 メンタルセルフマネジメントはどのような場面で役立つ?
    2. 5-2 メンタルセルフマネジメントとは「モチベーションのコントロール」
  6. モチベーションが極限まで下がっている社員に対してはメンタルヘルスマネジメント研修を
         

1.セルフマネジメントとは

セルフマネジメントとは、自分の考えや意見・感情・行動を自身で管理することです。体調以外にも、メンタルに関するケアも自分自身で行うことも含まれています。

 

以下では、セルフマネジメントスキルの良し悪しが、仕事にどのように影響するかを解説します。


   

1-1 セルフマネジメントスキルが高いとパフォーマンスを発揮

セルフマネジメントスキルが高い社員は、高いパフォーマンスを発揮します。具体的には、以下のような行動を取ることが特徴です。


 

 

セルフマネジメントが得意な社員は、自分を律することができます。気分に左右されず、やるべきことを淡々とこなします。それが高い成果につながっているのです。

   

1-2 セルフマネジメントスキルが低いとパフォーマンスが悪くなっていく

セルフマネジメントができない社員は、パフォーマンスが低下します。具体的には、行動に以下のような特徴が見られます。

 

 

セルフマネジメントができないと、そのときの感情に振り回され、不安や悩みを抱えがちになるでしょう。その結果、行動のスピードが落ち、チームとの連携も取れなくなります。そうすると、また不安が大きくなりパフォーマンスが落ちるという悪循環に陥ります。セルフマネジメントスキルの良し悪しによって、生産性に大きな差が生まれるのです。

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2.なぜセルフマネジメントが注目されているのか



近年セルフマネジメントが注目されている理由は、以下の3つです。

 

以下では、セルフマネジメントの重要性が増している背景を詳しく解説します。

          

2-1 リモートワークが普及してきた

昨今は、リモートワークを導入する企業が増えています。コロナ禍によって半ば強制的に導入せざるを得ない部分はあったものの、以下のメリットがあることも普及を後押ししています。

 

 

リモートワークでは、社員を監視する人はいません。だからこそ、自分で自分を管理することが重要です。   

      

        

2-2 個々人での安定した生産性向上が求められている

現代では、社員それぞれが高いパフォーマンスを求められていることも、セルフマネジメントが重要視されている理由の一つです。企業で働く人材の評価基準は、従来の年功序列から成果主義に移行しています。

 

成果を上げるには、高いレベルでセルフマネジメントを実施することが重要です。個々人の成果が結集することで、会社としても高い企業価値を提供できます。

        

2-3 人の管理がしづらく管理職はほぼ必須スキル



セルフマネジメントは、管理職にこそ求められるスキル
です。自身のセルフマネジメントはもちろん、現場の​​生産性を上げるためには、管理職のマネジメント力が重要です。

しかし、管理職に就く本人がセルフマネジメントをできていなければ、部下を管理することはままならないでしょう。まずは自分がセルフマネジメントをできるようになることで、部下のマネジメントもできるようになります。


              

3.セルフマネジメントはどんな構成をしているのか?


セルフマネジメントは、以下4つの要素に分けられます。

 

それぞれ詳しく解説します。

          

3-1 メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアとは、心身の健康管理のことです。仕事を継続して続けるためには、心身が健康であることが重要です。メンタルヘルスに不調を来たすと、以下の症状が見られます。

 特に精神面の不調は目に見えないため、定期的にメンタルヘルスの状態をチェックする仕組み作りは重要と言えます。

            

3-2 レジリエンス

レジリエンスとは、困難を乗り越える力を意味します。もともと心理学で使われていた言葉で、本来の意味は回復力・復元力です。

 

仕事に失敗やミスは付きものです。また、期待されているからこそ、難易度の高い仕事を任されることもあるでしょう。

 

ミスをしてしまったときや、困難に直面したときに自分のメンタルを維持することは、セルフマネジメントにおける重要なポイントです。

 

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3-3 アンガーマネジメント



アンガーマネジメントとは、言葉の通り怒りの感情をコントロールすることです。1970年代のアメリカで生まれた考え方で、もともとはDVや軽犯罪向けに提唱された概念です。

 

アンガーマネジメントでは、怒りの気持ちを抑えるのではなく、どのように向き合うかということに重きを置いています。怒りの感情のままに行動するのではなく、怒りを上手にコントロールすることは、セルフマネジメントの大切な要素と言えるでしょう。

 

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3-4 マインドフルネス

マインドフルネスとは、目を閉じて先入観を排除し、五感に集中する瞑想式トレーニングのことです。

 

マインドフルネスのポイントは、雑念をなくし、今起こっていることに意識を集中させることです。そうすることで、集中力が高まるだけでなく、ストレスから解放され心身の調子を整えることにもつながります。

 

マインドフルネスを行ったあとは、すっきりした気持ちになるはずです。

 

近年はさまざまな企業で、マインドフルネスの導入が進んでいます。セルフマネジメントの一環として取り入れられるでしょう。

 
       

4.セルフマネジメントを実施するコツとは



セルフマネジメントを確実に実施するためには、以下のポイントをおさえましょう。

 

以下でそれぞれのポイントを詳しく解説します。

          

4-1 目標管理

目標管理とは、業務の中で目指したいゴールや立ち位置を管理することを指します。目標には最短で達成できるものや、数年後に渡って達成したいものがあるはずです。将来自分がなりたい姿やゴールを想像して、自らの目標設定を行います。

 

正しく目標設定を行うことで、仕事におけるモチベーション維持が可能です。目標があるとそれを達成するために主体的に行動ができるので、セルフマネジメント力の向上につながります。

           

4-2 時間管理

タスクや業務を遂行をするにあたり、時間管理は重要です。時間管理で重要なのは、それぞれのタスクに優先順位を付け、一個ずつこなすことです。

 

一日の始めは予定通りに業務を進めていても、途中で差し込み業務が入ってくることも多いと思います。そうした状況でも新たなタスクの優先順位を考え、時間をコントロールすることが大切です。

           

4-3 ストレスマネジメント



ストレスマネジメントとは、ストレスに上手に向き合うための取り組みのことです。仕事をしていると、少なからずストレスはかかるものです。

 

ストレスを多く抱え込んでいる状態では、高い生産性を発揮できません。ストレスの高い状態を放置すると、場合によってはうつ病を発症する恐れがあります。

 

セルフマネジメントを行う上で、ストレスマネジメントは特に身に付けておきたいスキルです。

      

4-4 感情コントロール

どんな仕事でも対人関係は避けられません。ときには他人の言動によって、怒りや悲しみの感情が生まれることでしょう。

 

しかし、感情のまま行動すると、相手に不快な思いをさせてしまいかねません。感情をコントロールするには、アンガーマネジメントが有効です。また、まずは自分のメンタルヘルスを整えることも大切です。

      

4-5 健康管理

毎日快適に仕事をするには、食事から運動、睡眠まで心身共に充実させた健康管理が欠かせないでしょう。

 

健康管理をするには、仕事に限らずプライベートでの過ごし方が大切です。栄養バランスが摂れた食事やフィットネスジムでのトレーニング、夜間は十分な睡眠を取るなど、できることは多岐に渡ります。

 

リモートワークをしていると、仕事とプライベートの区別がつかなくなることもあります。心身の健康を管理することは、セルフマネジメントにおいて特に重要なポイントです。


5.モチベーションを維持するために欠かせないメンタルセルフマネジメント



セルフマネジメントを高いレベルで実践するには、モチベーション維持が大切です。以下では、セルフマネジメントが役立つシーンや、モチベーションを高く維持するポイントを紹介します。


      

5-1 メンタルセルフマネジメントはどのような場面で役立つ?

メンタルセルフマネジメントは、仕事における以下のシーンで役立ちます。

 

 

上記は一例ですが、ビジネスに関わるあらゆるシーンでメンタルセルフマネジメントが必要です。緊張しやすい場面でも冷静に行動ができていると、メンタルセルフマネジメントが発揮できると言えます。

    

5-2 メンタルセルフマネジメントとは「モチベーションのコントロール」

メンタルセルフマネジメントの大きな目的は、モチベーション維持です。何かに取り組む際、最初はやる気で満ち溢れていたのに、数ヶ月経つと面倒になりやめてしまうといったことはありませんか。

 

それはモチベーションが維持できていない証拠です。目標を達成したり、成果を上げ続けたりするためには、モチベーションの維持が大切です。メンタルセルフマネジメントを上手に行い、モチベーションを高く持ち続けましょう。

     

6.モチベーションが極限まで下がっている社員に対してはメンタルヘルスマネジメント研修を



高い生産性が求められている現代社会において、セルフマネジメントは役に立つ施策です。もし、社内で心身に不調を来たしていると感じる社員がいたら、メンタルヘルスマネジメントが必要となります

 

どのように実施すれば良いか迷う場合は、メンタルヘルスマネジメント研修の実施がおすすめです。社員がセルフマネジメントを行えるように支援することで、士気や生産性をアップできるようにしましょう。

 

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著者情報

株式会社イーウェル ウェルナレ事務局

「人も、企業も、ウェルビーイングへ。」をテーマとして、企業の健康経営や福利厚生の支援を行う株式会社イーウェルが運営する、BtoB(人事総務向け)オウンドメディア「ウェルナレ」の編集部。
2021年7月にメディアリリース後、毎年60回以上、有名企業様とのコラボセミナーや官公庁の専門分野に特化した方を招いてのカンファレンス、大学教授による福利厚生勉強会の開催や専門家記事の掲載などを実施し、多くの方に好評いただいております。
人事部署や経営者が、会社のウェルビーイングを向上されるためのヒントを探して、日々活動しています。

 


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