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福利厚生サービスとは?種類・メリット・選び方をわかりやすく解説


福利厚生サービスとは?種類・メリット・選び方をわかりやすく解説

 

 

1.福利厚生サービスとは

福利厚生サービスとは、企業が従業員に対して提供する福利厚生制度を支援するサービスのことです。

福利厚生というと給与や賞与をイメージする方も多いかもしれませんが、福利厚生は給与以外の報酬として従業員の生活や働きやすさを支える重要な仕組みです。住宅関連支援や食事補助、育児・介護支援、自己啓発支援など、その内容は多岐にわたります。

従来は社員食堂や保養所を自社で保有する企業が主流でした。しかし現在は、外部サービスを活用して多様なメニューを従業員へ提供する形へとシフトしています。アウトソーシングの活用は、限られた人事リソースでの制度導入を可能にし、従業員の多様なライフスタイル支援にも有効です。

福利厚生は単なる「おまけ」ではありません。企業が支出する福利厚生費は給与以外の労働費用として位置づけられており、人材確保や従業員支援のための重要な投資の一つです(出典元※1)。

近年は採用競争力の向上や従業員満足度の向上、人材定着などにも関わる重要な経営施策として位置づけられています。

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出典元※1:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況(労働費用)」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/dl/gaiyou03.pdf

 

 

1-1 福利厚生制度との違い

福利厚生制度と福利厚生サービスは似た言葉ですが、厳密には意味が異なります。

福利厚生制度とは、企業が従業員に提供する福利厚生全体の仕組みを指します。例えば住宅手当や慶弔見舞金、育児支援制度、健康診断補助などは福利厚生制度に含まれます。

一方で福利厚生サービスは、その制度を実現するための具体的なサービスや仕組みを指します。

例えば、宿泊施設やレジャー施設の優待、食事補助サービス、健康相談サービス、eラーニングなどを提供する福利厚生アウトソーシングサービスは、福利厚生制度を支えるためのサービスといえます。

企業が福利厚生制度をゼロから構築・運用するには、多くの時間やコストが必要です。特に人材や予算が限られる中小企業では、大企業と同等の福利厚生制度を自社単独で整備することが難しい場合もあります。

こうした背景から、近年は福利厚生サービスを活用しながら制度を充実させる企業が増えています。人材確保や職場環境の整備が課題となる中、限られた負担で福利厚生を充実させる手段として福利厚生サービスが活用されています。(出典元※2)

出典元※2:中小企業庁「2024年版 小規模企業白書 第2部 第1章 第3節」https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/PDF/shokibo/04sHakusho_part2_chap1_web.pdf

 

 

2.福利厚生サービスの主な種類

福利厚生サービスにはさまざまな種類があります。サービスによって提供内容や特徴が異なるため、自社の課題や従業員ニーズに合わせて選ぶことが重要です。

大きく分けると、多種多様なメニューを網羅する「総合型福利厚生サービス」と、特定分野に特化した「特化型福利厚生サービス」があります。

 

2-1 総合型福利厚生サービス

総合型福利厚生サービスは、宿泊・レジャー・グルメ・健康支援・育児介護支援・自己啓発支援など、多様なサービスをまとめて利用できる福利厚生サービスです。

代表的なサービスとして、WELBOX、福利厚生倶楽部、ベネフィット・ステーション、ライフサポート倶楽部などがあります。

多様な従業員ニーズに対応しやすく、福利厚生制度を一括で整備しやすいことから、多くの企業で導入されています。

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2-2 特定分野に特化した福利厚生サービス

福利厚生サービスの中には、特定の分野に特化したサービスもあります。

例えば、食事補助サービス、健康支援サービス、育児・介護支援サービス、自己啓発・学習支援サービスなどが代表例です。

企業によっては、総合型サービスを導入するだけでなく、自社の課題に応じて特定分野のサービスを追加導入するケースもあります。

例えば、健康経営を推進したい企業では健康支援サービス、子育て世代が多い企業では育児支援サービスなどを重視することがあります。

 

 

3.福利厚生サービスを導入するメリット3選

福利厚生サービスは、従業員向けの支援制度としてだけでなく、採用力向上や人材定着、健康経営の推進にも役立つ施策です。近年は人材不足や働き方の多様化を背景に、多くの企業で福利厚生の重要性が高まっています。

 

3-1 ①人材確保と定着につながる

近年、多くの企業が人材確保に課題を抱えています。

少子高齢化による労働人口の減少や転職市場の活性化により、企業はこれまで以上に人材獲得競争に直面しています。特に中小企業では、大企業と比較して給与や知名度で勝負することが難しいケースも少なくありません。

そのため近年は、給与や賞与だけでなく、働きやすさや福利厚生の充実度を含めた総合的な職場環境が重視されるようになっています。中小企業においても、人材不足への対応や採用力強化のために、労働環境や福利厚生の整備に取り組む重要性が高まっています(出典元※3)。

また、福利厚生は採用だけでなく人材定着にも関わります。育児支援や介護支援、健康支援などの日常的に利用しやすい制度は、従業員が企業からのサポートを実感しやすく、働き続けやすい環境づくりにもつながります。

福利厚生サービスは、企業の魅力向上や採用力強化だけでなく、人材定着や従業員満足度向上を支える施策の一つといえるでしょう。

出典元※3:中小企業庁「2024年版 小規模企業白書 第2部 第1章 第3節」https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/PDF/shokibo/04sHakusho_part2_chap1_web.pdf

 

 

3-2 ②健康経営や人的資本経営を推進しやすい

近年、福利厚生サービスは健康経営や人的資本経営の観点からも注目されています。

従来の福利厚生は、従業員向けの優待制度や福利サービスとして捉えられることが一般的でした。しかし現在は、従業員の健康やウェルビーイングを支援し、生産性やエンゲージメント向上につなげる経営施策として位置づけられることが増えています。

例えば、健康相談サービスや運動支援、メンタルヘルス支援、睡眠支援などは、従業員の健康維持だけでなく、プレゼンティズム(出勤しているものの十分なパフォーマンスを発揮できていない状態)の改善にも役立つ可能性があります。

また、人的資本経営が重視される中で、企業には従業員への投資姿勢が求められています。福利厚生サービスは、従業員の健康や生活を支援しながら、人材への投資を形にしやすい施策の一つです。

健康経営優良法人認定制度の普及もあり、福利厚生サービスは単なるコストではなく、企業価値向上や持続的な成長につながる投資として捉えられる場面が増えています(出典元※4)。

出典元※4:経済産業省「健康経営優良法人認定制度」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html

 

 

3-3 ③福利厚生を効率的に充実できる

福利厚生アウトソーシングサービスを活用すれば、宿泊・レジャー・食事補助・健康支援・育児介護支援など、多様な福利厚生メニューを効率的に導入しやすくなります。

経営資源に限りのある中小企業では、大企業と同等の福利厚生制度を自社単独で整備・運用することが難しい場合もあります。 福利厚生アウトソーシングサービスを利用することで、人事担当者の管理業務や運用負担を軽減しながら福利厚生を充実させることが可能です。

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4.福利厚生サービスを選ぶ際のポイント3選

 

4-1 ①自社の導入目的を明確にする

まず重要なのは、福利厚生サービスを導入する目的を明確にすることです。

例えば、採用力を強化したいのか、従業員満足度を向上させたいのか、離職率を改善したいのかによって適したサービスは異なります。

目的が曖昧なまま導入すると、十分な効果を得られないこともあります。まずは自社が抱える課題を整理し、その課題解決につながるサービスを選ぶことが大切です。

 

4-2 ②従業員ニーズを把握する

福利厚生サービスは、従業員に利用されて初めて価値を発揮します。

若手社員が多い企業では旅行や自己啓発支援へのニーズが高いことがあります。一方で、子育て世代が多い企業では育児支援、高年齢層が多い企業では介護支援への関心が高い場合もあります。

従業員アンケートなどを活用しながら、自社の従業員が求めているサービスを把握することが重要です。

 

4-3 ③利用率やサポート体制も確認する

福利厚生サービスを選ぶ際は、料金だけで判断しないことも重要です。

月額料金が安くても利用されなければ十分な効果は期待できません。反対に、一定のコストがかかっても利用率が高く、従業員満足度向上につながるのであれば、投資対効果は高いと考えられます。

福利厚生は「導入すること」ではなく、「活用されること」が重要です。実際には、制度を用意していても利用率が低く、十分に活用されていないケースもあります。特に日常的に利用する機会が少ない制度は、従業員に価値が伝わりにくく、形骸化してしまうこともあります(出典元※5)。

そのため、サービス内容や料金だけでなく、利用しやすさや実際の利用率も確認しながら比較検討するとよいでしょう。

また、導入後のサポート体制も重要な比較ポイントです。福利厚生サービスは契約して終わりではなく、従業員への周知や利用促進、問い合わせ対応など継続的な運用が必要になります。

特に中小企業では人事担当者が限られていることも多いため、サポート窓口の有無や利用状況のレポート機能、管理画面の使いやすさなども確認しておくと安心です。

料金やサービス内容だけでなく、導入後に無理なく運用できるかという視点も持ちながら選定することが重要です。

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出典元※5:労働政策研究・研修機構(JILPT)「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/203.html

 

 

 

5.代表的な福利厚生サービス

福利厚生サービスにはさまざまな種類がありますが、その中でも多くの企業で導入されているのが総合型福利厚生サービスです。

総合型福利厚生サービスは、宿泊・レジャー・グルメ・健康支援・育児介護支援・自己啓発支援など、多様な福利厚生メニューをまとめて利用できるサービスです。企業規模を問わず導入しやすく、幅広い従業員ニーズに対応できることから、多くの企業で活用されています。

ここでは、代表的な福利厚生サービスを紹介します。サービスごとに提供内容や料金体系、サポート体制は異なるため、自社の目的や従業員ニーズに合わせて比較検討することが重要です。

 

5-1 WELBOX

WELBOXは、株式会社イーウェルが提供する福利厚生サービスです。

宿泊やレジャー、グルメ優待に加え、健康支援、育児・介護支援、自己啓発支援など幅広いサービスを提供しています。近年は健康経営やウェルビーイングへの関心の高まりを背景に、従業員の健康支援や生活支援を含めた総合的な福利厚生サービスとして活用されています。

また、利用状況の可視化や運用支援などにも対応しており、人事担当者の負担軽減を図りやすい点も特徴です。

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出典元:
WELBOX サービス紹介ページ
https://www.ewel.co.jp/products/welbox
株式会社イーウェル 企業情報
https://www.ewel.co.jp/company/

 

5-2 福利厚生倶楽部

福利厚生倶楽部は、株式会社リロクラブが提供する福利厚生サービスです。

宿泊、レジャー、スポーツ、育児・介護支援、学習支援など幅広いメニューを提供しており、多くの企業で導入されています。全国規模のサービスネットワークを持ち、多様な優待サービスを利用できる点が特徴です。

企業規模や従業員構成に応じたプランも用意されており、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。

出典元:
福利厚生倶楽部 公式サイト
https://www.reloclub.jp/fukuri/fukurikouseiclub/
株式会社リログループ IR情報
https://www.relo.jp/ir/

 

5-3 ベネフィット・ステーション

ベネフィット・ステーションは、株式会社ベネフィット・ワンが提供する福利厚生サービスです。

旅行やレジャー、グルメ、健康支援、育児支援、学習支援など多様なサービスを提供しており、福利厚生アウトソーシングサービスの代表的なサービスの一つとして知られています。

福利厚生だけでなく、健康経営や人材育成に関連するサービスも提供しており、従業員のライフスタイルに合わせて幅広く活用できる点が特徴です。

出典元:
ベネフィット・ステーション 公式サイト
https://bs.benefit-one.inc/
株式会社ベネフィット・ワン IRライブラリ
https://corp.benefit-one.co.jp/ir/library/

 

5-4 ライフサポート倶楽部

ライフサポート倶楽部は、リソルライフサポート株式会社が提供する福利厚生サービスです。

宿泊・レジャー優待を中心に、健康支援、育児支援、介護支援、自己啓発支援などのサービスを提供しています。従業員の生活全般をサポートすることを目的としており、企業ごとのニーズに応じた福利厚生制度の構築を支援しています。

福利厚生制度の充実を図りながら、従業員満足度向上や定着率向上を目指す企業で活用されています。

出典元:
ライフサポート倶楽部 公式サイト
https://www.fukuri-resol.jp/
リソルホールディングス株式会社 IR情報
https://www.resol.jp/ir/

それぞれのサービスには特徴や料金体系、提供メニューの違いがあります。自社に合った福利厚生サービスを選ぶためには、サービス内容だけでなく利用率や運用負担、サポート体制なども含めて比較検討することが重要です。

 

 

6.福利厚生サービスに関するよくある質問

福利厚生サービスの導入を検討するにあたり、費用感や中小企業での導入可否など、気になる疑問を持つ担当者の方も多いのではないでしょうか。ここでは、人事担当者からよく寄せられる代表的な質問とその回答を分かりやすく解説します。

 

6-1 中小企業でも導入できますか?

はい。福利厚生サービスは中小企業でも導入できます。

自社で福利厚生制度を構築・運用するには時間やコストがかかりますが、福利厚生サービスを活用することで比較的少ない負担で制度を充実させることが可能です。

特に中小企業では、大企業と比較して人事担当者や予算が限られていることも少なくありません。そのため、福利厚生アウトソーシングサービスを活用しながら、宿泊・レジャー優待や食事補助、健康支援、育児・介護支援などの福利厚生を提供する企業も増えています。

近年は人材不足への対応や採用力向上、人材定着を目的として、働きやすい職場環境づくりに取り組む中小企業も増えています。福利厚生サービスは、こうした課題への対応手段の一つとして活用されています(出典元※6)。

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出典元※6:中小企業庁「2024年版 小規模企業白書 第2部 第1章 第3節」https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/PDF/shokibo/04sHakusho_part2_chap1_web.pdf

 

 

6-2 費用相場はどれくらいですか?

福利厚生サービスの料金は、サービス内容や契約人数によって異なります。

一般的には、従業員1人あたり月額数百円から数千円程度で利用できるサービスが多く、初期費用が必要な場合もあります。

料金だけでなく、利用率やサービス内容、サポート体制なども含めて比較検討することが重要です。

 

6-3 カフェテリアプランとは何ですか?

カフェテリアプランとは、企業が従業員に一定のポイントを付与し、その範囲内で好きな福利厚生メニューを選択できる福利厚生制度です。

宿泊や旅行、レジャー、育児支援、自己啓発支援などの中から、従業員が自分に合ったサービスを選べることが特徴です。多様な従業員ニーズに対応しやすいことから、多くの企業で導入されています。

 

 

7.まとめ

福利厚生サービスは、企業の福利厚生制度を外部委託(アウトソーシング)して効率的に提供する仕組みです。主なポイントは以下の通りです。

  • 背景・目的
    人材獲得競争の激化や働き方の多様化を背景に、福利厚生は単なる「おまけ」ではなく、採用力強化、人材定着、健康経営・人的資本経営を推進する重要な「投資」と位置づけられています。
  • サービスの種類
    多様なメニューを網羅する「総合型」と、食事補助や健康支援など特定分野に強みを持つ「特化型」があり、自社の課題に応じて選択が可能です。
  • 中小企業への利点
    自社単独での制度構築・運用が難しい中小企業でも、アウトソーシングを活用することで、少ない負担で大企業と同等の福利厚生を充実させることができます。
  • 選定の要諦
    料金だけで判断せず、自社の導入目的と従業員ニーズが合致しているかが重要です。
  • 成功の鍵:「導入すること」自体ではなく、従業員に実際に「継続的に活用されること」が重要であり、利用率やサポート体制を確認して選定する必要があります。

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市川峰大氏顔写真

この記事の執筆

市川 峰大

日本専門医機構内科専門医
日本腎臓学会認定腎臓専門医

滋賀医科大学卒業後、大阪公立大学医学部附属病院および関連病院にて、急性期医療から慢性期・在宅医療まで幅広い内科診療に従事。
その後、エムスリー株式会社にて製薬企業向けマーケティング支援や医療コンテンツ戦略に携わり、医療現場とヘルスケアビジネス双方の視点を培う。
現在は内科医として診療を行う傍ら、株式会社ウェルネスに参画し、パーソナルドクターとして予防医療・生活習慣改善支援に従事。働く世代の健康支援や行動変容を重視した伴走型医療に取り組むほか、関西エリアにおけるサービスモデル構築支援にも携わっている。

川合厚子氏顔写真

この記事の監修

川合 厚子

自治医科大学卒業。総合内科専門医・精神科専門医としての専門性を活かし、日本医師会 認定産業医および労働衛生コンサルタントとして、企業のメンタルヘルス対策や働く人の心身の健康支援に注力。
日常診療の傍ら、REBT(合理感情行動療法)や動機づけ面接などの心理療法・行動変容アプローチの研鑽を重ね、産業現場での実効性の高いメンタルヘルスケアや面談を強みとしている。
医学博士、精神保健指定医、公認心理師。


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