株式会社イーウェル(以下「当社」)は、働く人々のウェルビーイングの変化を経年で調査するため、「Well-beingアンケート 働く人々の実態調査」を2019年から毎年度定期的に実施しています。
この度、健康経営およびウェルビーイング経営の研究を行う森永雄太氏(早稲田大学グローバルエデュケーションセンター教授)に、第6回、最新の調査結果に関する総評をいただきましたので公表いたします。
当社では今後も森永氏と協力して働く人々のウェルビーイングの変化を調査すると共に、社会全体のウェルビーイング向上に取り組んで参ります。
本章にて本アンケートの調査概要と結果のサマリを説明します。
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内容 |
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企画・実施 |
株式会社イーウェル |
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アンケート名称 |
Well-beingアンケート 働く人々の実態調査 |
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調査実施の背景 |
・当社の企業理念である「健康社会の実現」のため、働く人々の |
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調査方法 |
森永氏監修の当社組織診断サービス「ウェルスコア」の設問を用いた独自WEBアンケート調査 |
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調査期間 |
計6回実施 ① 2025年3月:有効回答数30,442名、回答者が所属する企業・団体数656 ② 2024年3月:有効回答数34,962名、回答者が所属する企業・団体数630 ③ 2023年3月:有効回答数35,941名、回答者が所属する企業・団体数602 ④ 2022年3月:有効回答数20,352名、回答者が所属する企業・団体数541 ⑤ 2020年9月:有効回答数21,754名、回答者が所属する企業・団体数130* ⑥ 2019年12月:有効回答数18,126名、回答者が所属する企業・団体数580 *2020年9月分は対象企業・団体を絞って実施 |
昨年度の調査結果とサマリ、解説記事はこちらをご参照ください。
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要因1:プライベートスコアの向上
要因3:健康スコアの向上
要因4:経済状況スコアの向上
コロナ感染拡大前の2019年12月から計6回実施した本調査では「ウェルビーイング(総合的な幸福度)」と「仕事・プライベート・生活習慣・健康・経済状況のという5つの要素の充足度・満足度」をそれぞれ10段階で自己評価していただいた結果の平均値を経年で比較、評価を行いました。
「5つの要素の充実度・満足度」は「ウェルビーイング(総合的な幸福度)」の増減と高い相関があるとがわかっています(5つの要素全てにおいて相関係数0.5以上)。
さらに本アンケートの設問(※2)は、各5つの要素をそれぞれの視点から細かく質問することで、働く人々の「ウェルビーイングな状態」を様々な角度から評価できるように設計しております。
(※2)「要求度-資源モデル」「QWL(労働生活の質)理論」などを元に、森永氏のアドバイスを受けて設計した当社オリジナル設問
ここからは、調査結果の詳細をご報告いたします。
本調査を通じて、働く人々のウェルビーイングの経年変化を捉えることができました。
なお当社では組織診断サービス「ウェルスコア」を展開しております(本調査で実施したアンケート設問と同様)。抽象的で捉えづらい「ウェルビーイングな状態」を可視化し、課題を見つけ、解決施策をご提案いたします。 従業員アンケートの結果を基に従業員の「ウェルビーイング」や「満足度」を従業員ウェルビーイングを可視化する組織診断サービス「ウェルスコア」
数値により可視化して組織課題を把握・解決する組織診断サービスです。
働く人々のウェルビーイングは、2019年以降3年連続で低下していましたが、2024年の調査では回復傾向が見られ、2025年はさらに改善傾向が見られました。主な要因を4点取り上げます。
勤務日のプライベート時間が「ある程度ある」「十分ある」と回答した割合が55.3%で、昨年と比べ1.3pt増加しました。また「仕事・仕事以外の中身にいずれも満足している」と回答した割合も増加しました。仕事とプライベートを両立できている人が増えたことがプライベートスコア上昇の要因となりました。
残業抑制で労働時間が削減されたり、私生活における時短への工夫で可処分時間が増えたりしたこと等が理由として考えられます。また本結果には直接影響しないかもしれませんが、男性の育休取得率の増加もプライベート時間が増えたという印象に繋がっているかもしれません。
生活習慣スコアは昨年まで低下が続いていましたが、今年大きく改善しました。
定期的にスポーツや運動を行っているかを問う設問でポジティブ回答が微増しました。
役職別で見ると、部長クラス以上のレイヤーで運動習慣が大きく改善しました。同レイヤーのプライベート時間の充足度も改善していることから、プライベートスコア向上との関連が考えられます。各企業で従業員の健康増進への取り組まれている中、マネージャークラスが率先して運動していることは、メンバーレイヤーにもポジティブな影響をもたらすと考えられます。
社員ご本人ならびに同居家族の病気療養を理由に会社を休んだ日数が減少しました。アブセンティーズム改善がスコア向上の要因と考えられます。
昨年に引き続き賃上げを実施した企業も多く、加えて成果連動ボーナスやストックオプションを導入する企業も拡大したことで、月例賃金+賞与の総額が増加したことが要因と考えられます。
※持株会とストックオプションの違いはこちらの記事へあわせて読みたい
パーパスへの共感や関連性に対する回答ごとにスコアを算出した結果、共感度合と関連性の感じ方に沿ってスコアも右肩上がりとなりました。特に [仕事]スコアの上昇幅が顕著で、スコアの差分が大きく出ています。すなわち、パーパスを従業員に発信し・共感させ・自分ごとに落とし込ませることが、ウェルビーイング、そして仕事の満足度や生産性を向上させる一つの手段になり得ます。
「第三の居場所」とは「第一の居場所(家庭)」「第二の居場所(職場)」に続く、コミュニティ形成のための場を指します。働き方改革やワークライフバランスの推進が進む中で、仕事や家庭にとどまらない「くつろぎの空間」の必要性が再認識されています。「第三の居場所」にはウェルビーイングとの相関があるのかを調査しました。
第三の居場所に対する回答ごとにスコアを算出した結果、ポジティブ回答に応じて右肩上がりとなりました。全体的に相関が見られますが、特に「プライベート」スコアとの相関が強く、スコアの差分が大きく出ました。例えば社内イベントや部活動制度、コミュニケーション支援を通じて、会社が単なる「働く場所」にとどまらず、社員にとっての「第三の居場所」となる環境を実現できると考えます。「第三の居場所」の醸成がウェルビーイング、プライベートの満足度を向上させる一つの手段となります。
さらに年代別でみた場合、年代が高くなるにつれポジティブ回答の割合が減少しています。課題のある高い年代層に向けた「第三の居場所」形成の推進も組織のウェルビーイング実現のカギとなりうる可能性があります。
2025年3月に実施された調査の結果によれば、今年度のウェルビーイングスコアは昨年度に続きやや改善しています。働く人々のウェルビーイングは2023年度調査を底に回復基調にあることがわかります。企業の中でウェルビーイング経営や人的資本経営への注目が高まり施策も充実してきました。このことが遅まきながらスコアに反映され始めていると考えることができそうです。
また、今年の調査からも昨年同様自社のパーパスに共感している人ほどウェルビーイングのスコアが高いという結果が得られました。企業が自社のパーパスを整備したり、発信したりしていくことは従業員のウェルビーイングに結びついていく可能性があります。
ただし、気になるのが理念やパーパスに共感できるという回答や自分の仕事内容と関連しているという回答の割合が「発信されていることへの認識」と比べてやや少ないことです。パーパスは企業に「ある」だけでは十分ではありません。従業員が共感していくための「共有のプロセス」が一層大事になってくるでしょう。
組織診断サービス、ビジネスサーベイサービスなどを既に導入されている企業様も非常に多いかと思います。ここまで分析結果をご紹介いたしましたとおり、組織を客観的・俯瞰的に見ることにより見えてくるさまざまな課題があるため、次の一手を検討している企業ご担当者は、組織診断サービスの導入をこの機会に検討して見ても良いかもしれません。
当社組織診断サービス「ウェルスコア」は森永氏監修の元、設問設計を行っております(本調査で実施したアンケート設問と同様)。アンケートの結果を基に従業員の「ウェルビーイング」や「満足度」を数値により可視化。所属部門・性別・役職などの属性間の比較や他社比較によって課題を分析し、ソリューションの提案を行います。
従業員アンケートの結果を基に従業員の「ウェルビーイング」や「満足度」を従業員ウェルビーイングを可視化する組織診断サービス「ウェルスコア」
数値により可視化して組織課題を把握・解決する組織診断サービスです。