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「期待」するの、やめてみませんか?

株式会社ヘルスポートK
代表取締役 佐々木 一彦

 みなさん、今年も梅雨の時期がやってきましたね。
あと少し我慢していれば、あの暑い夏がやってきて、ビール好きとしては最高の季節です。
あとちょっとの辛抱ですね。

 さて、みなさん他人に対して、「期待」することはよくありませんでしょうか?
部下に対して。上司に対して。会社に対して。子供や妻、家族に対して。
さまざまなところに対して、人は期待をするのではないかと思います。

 精神科医や産業医として、いろいろな方とお話をしていますと、「期待」が裏切られたことでメンタル不調に陥り、相談に来られる方が非常に多いのです。

「期待に添うように努力する」「活躍を期待する」など良い意味でも使われることが多いのですが、「期待」は間違ってしまうと「相手のため」ではなく「自分のため」になってしまい、相手をコントロールしようという気持ちが強くなります。

有名な心理学者、アドラーの言葉で言いますと、「人を人として見る」ではなく、「人をモノとして見る」という状態になっている場合は、自分の思い通りにならなかったときに、落ち込んだり、イライラしたり、不安になったりしてしまうわけです。

 さてでは、相手に対してどのような気持ちでいるといいのでしょうか?
まず相手を「承認」すること。期待して、こうなって欲しい、こう動いてほしい、こう変わってほしいなどと考えたときに、相手を変えようとしてはうまくはいきません。
まずは相手の存在を認めること、そして相手を信じて任せてみる、「信頼」することで相手との関係が変わっていきます。

 どうも人間関係でうまくいかなくて、イライラしたり落ち込んだりしている時は、まず自分の心をチェックしてみましょう。自分だけが正しいと思っていないか、自分の期待を押し付けていないか、それに気づくことができた時、あなたのイライラも消えていくかもしれません。

 まずは相手に「期待」するのではなく、相手を「信頼」してみませんか。

この記事の講師

佐々木 一彦

佐々木 一彦

2005年 秋田大学医学部 卒業後、坂総合病院にて研修  
現在 JX日鉱日石金属株式会社、西友、
他 嘱託産業医

精神科医として働く傍ら、産業医活動も精力的に取り組んでいる。
臨床と産業医、両サイドからの経験を生かし、復職への支援、アドバイスを行っている。

 

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