静かな退職とは?原因や企業への影響、年代別の特徴から効果的な対策まで解説

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目次

  1. 静かな退職とは?「Quiet Quitting」の意味と特徴
  2. 静かな退職が注目される背景
  3. 静かな退職が起こる5つの原因
  4. 静かな退職によって企業が抱える4つのリスク
  5. 静かな退職の兆候を見つける方法
  6. 静かな退職への効果的な6つの対策
  7. 静かな退職への対策で福利厚生を活用するポイント
  8. 静かな退職への対策を進める際の注意点
  9. 静かな退職への対策についてよくある質問
  10. まとめ|静かな退職への対策は「従業員が働き続けたい職場づくり」が重要

 

 

1.静かな退職とは?「Quiet Quitting」の意味と特徴

「静かな退職」は、従業員が実際に退職するのではなく、仕事への心理的な関与を低下させ、必要最低限の業務にとどまろうとする状態です。

企業が問題として捉えるべきなのは、従業員が適切な範囲で働いていることではなく、以前と比べて仕事への意欲や組織への関与が低下している場合です。以下で、静かな退職の概要をご紹介します。

 

1-1 働きやすさを多角的に支え、組織への関与を保つ「WELBOX」

従業員の心理的な関与や企業への信頼感を維持・向上させるには、日々の生活や働きやすさを支える環境づくりが欠かせません。その具体的な手段として、多様なメニューを備えたパッケージ型福利厚生「WELBOX」の活用が挙げられます。一人ひとりのライフスタイルに合った多様な支援を提供できれば、社員が安心して働き続けられる土台が整い、組織との前向きなつながりを支えるためにも役立つでしょう。

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1-2 静かな退職は「会社を辞めること」ではない

通常の退職は、従業員が会社との雇用関係を終了し、職場を離れることを意味します。これに対して、静かな退職は雇用関係を維持したまま、仕事への関与を必要最低限に抑える状態を言います。勤務を続けているため、企業側から見ると「退職」という明確な変化が起こらず、問題が見えにくいという特徴があります。

 

静かな退職の現れ方は従業員によって異なります。業務上の最低限のコミュニケーションだけを行う人もいれば、新しい仕事への挑戦を避けたり、会社の取り組みに関心を示さなくなったりする人もいるでしょう。

 

「静かな退職」をしている従業員を一つの行動だけで判断するのは適切ではありません。以前と比べた仕事への関与や、本人の意欲、職場との関係性などを総合的に見る必要があります。

 

1-3 静かな退職で見られる行動

静かな退職では、次のような行動が見られることがあります。

 

 

たとえば、以前は業務改善の提案を積極的に行っていた従業員が、突然指示されたことだけをするようになった場合、仕事への関与に何らかの変化が生じている可能性があります。

 

ただし、これらの行動には、業務量の増加、体調、家庭事情、人間関係など別の理由がある場合もあります。特定の行動だけを見て「静かな退職」と決めつけるのではなく、変化の背景を本人との対話によって確認することが大切です。

 

1-4 「働きすぎないこと」と静かな退職の違い

静かな退職と混同されやすいのが、ワークライフバランスを重視する働き方です。たとえば、定められた勤務時間内で担当業務を適切に遂行し、必要以上の残業や休日出勤をせず、仕事以外の時間を大切にすることは、必ずしも静かな退職ではありません。

企業が静かな退職への対策を進める際には、「長時間働く従業員ほど意欲が高い」という考え方から離れる視点を持ちましょう。従業員が健康的に働き続けるためには、仕事と生活のバランスを保つことも必要なためです。

問題になるのは、働く時間が短いことではなく、仕事への関与や組織とのつながりが低下し、その背景に職場環境や評価、キャリアなどの問題が存在しているケースです。

 

 

2.静かな退職が注目される背景

静かな退職が注目される背景には、仕事に対する価値観の変化や人材不足、キャリアに対する考え方の多様化があります。

中小企業を取り巻く環境を見ると、人材確保は重要な経営課題となっています(参照元※1)。そのため、採用によって人材を補うだけでなく、現在働いている従業員が長く働き続けられる環境を整えることも重要になっています。

参照元※1:経済産業省「2026年版 中小企業白書」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2026/PDF/chusho/00Hakusyo_zentai.pdf

 

2-1 働き方や仕事に対する価値観が変化している

これまでは、仕事を優先して長時間労働が評価される場面も少なくありませんでした。しかし現在では、仕事だけでなく、家庭や趣味、健康などの生活とのバランスを重視する考え方が広がっています。

従業員が仕事に求めるものも、給与だけではありません。働きやすさ、成長機会、職場の人間関係、仕事のやりがい、キャリアの見通しなど、さまざまな要素が仕事への満足度や関与に影響します。

企業側にも、従業員に「もっと働いて」と求めるだけではなく、どのような環境であれば従業員が主体的に仕事へ関わりたいと思えるのかを考えることが求められています。

 

2-2 人材不足の中で「働きやすい職場」が重要になっている

人材不足が続く企業では、採用した従業員に長く働いてもらう環境作りが重要です。

「有給休暇・育児休業など休暇が取得しやすい職場づくり」「時間外労働の削減」「福利厚生の充実」などの働き方改善が、人材確保に寄与する可能性があります。また、社内コミュニケーションが円滑な企業ほど、直近3年間で採用した従業員の定着率が7割以上となる割合が高いことも示されています(参照元※1)。

静かな退職への対応も、こうした職場環境づくりの一環として考えられるでしょう。
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2-3 若手・ミドル層のキャリアに対する考え方が多様化している

静かな退職というと若手従業員をイメージすることがありますが、必ずしも若手だけの問題ではありません。若手従業員の場合は、成長実感が得られないことや、希望する仕事を任せてもらえないこと、キャリアパスが見えないことなどが仕事への関与に影響する可能性があります。

一方、40代・50代のミドル層では、管理職への登用機会、役割の変化、ポストオフ、専門性の活かし方などが、仕事への意欲に関係する場合があります。年代によって仕事への期待や悩みは異なるため、静かな退職を若手従業員の問題と決めつけず、それぞれのキャリアステージに応じて考えましょう。

 

 

3.静かな退職が起こる5つの原因

静かな退職は、従業員本人の意欲だけが原因で起こるとは限りません。

評価制度やキャリア、業務量、上司との関係など、職場環境に対する不満が積み重なった結果として、仕事への関与が低下する場合もあります。従業員に「もっと積極的に働くように」と求めるだけでは、根本的な解決につながらない可能性があるでしょう。

以下で、静かな退職の具体的な原因を示します。

 

3-1 仕事にやりがいや成長を感じられない

仕事が単調で、新しい仕事や挑戦の機会が少ない場合、仕事への関心が低下する可能性があります。

特に若手の従業員にとって、現在の業務が将来のキャリアにどのようにつながるのか分からない状態は、成長実感を得にくい要因です。

ミドル層でも、今後の役割やキャリアが見えない状態が続けば、「これ以上頑張っても変わらない」という諦めにつながる可能性があります。

 

3-2 評価や報酬に対する不満がある

努力や成果が適切に評価されていないと感じると、仕事への意欲が低下することがあります。特に、評価基準が曖昧だったり、上司によって評価にばらつきがあったりすると、不公平感を抱きやすくなるでしょう。

従業員が「何をすれば評価されるのか」「自分の仕事が会社にどのように貢献しているのか」を理解できる評価制度を整える必要があります。
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3-3 上司や同僚とのコミュニケーションが不足している

職場で相談や意見交換をする機会が少ないと、従業員が悩みや不満を抱え込んでしまう可能性があります。特に上司との信頼関係が十分に築けていない場合、業務上の問題やキャリアの悩みを相談できないまま、会社への期待を失っていくことも考えられます。

日常的な声かけや1on1などを活用し、従業員が自分の考えを話しやすい環境をつくることが大切です。

 

3-4 業務量や責任に負担を感じている

静かな退職の背景には、業務量そのものへの負担感がある場合もあります。仕事が多すぎる場合だけでなく、「どこまでが自分の仕事なのか分からない」という状態も、従業員の心理的な負担につながります。

役割や責任範囲が曖昧だと、一部の従業員に仕事が集中したり、周囲との役割分担が不明確になったりします。業務範囲を整理し、適切に分担する仕組みが重要です。

 

3-5 会社への期待やエンゲージメントが低下している

評価やキャリア、職場環境などへの不満が積み重なると、会社への期待そのものが低下することがあります。

「何を言っても変わらない」「頑張っても評価されない」と感じるようになると、自ら改善提案をしたり、新しい仕事に挑戦したりする意欲も失われやすくなります。

静かな退職を個人の意欲の問題だけで捉えず、従業員と組織との関係性に問題がないか確認することが重要です。

 

 

4.静かな退職によって企業が抱える4つのリスク

静かな退職は、従業員が実際に会社を辞めるわけではないため、企業から見ると問題を発見しにくいという特徴があります。

しかし、仕事への積極的な関与が低下した状態が続けば、個人だけでなくチームや組織にも影響する可能性があります。以下で具体的なリスクを見ていきましょう。

 

4-1 生産性が低下する

従業員が必要最低限の業務だけを行うようになると、業務改善や新しい取り組みが生まれにくくなる可能性があります。

たとえば、以前は「この作業を効率化できるのではないか」と提案してい従業員が、決められた業務だけを処理するようになれば、組織として得られる改善機会も減ってしまいます。

特に人材不足の企業では、一人ひとりが持つ経験や知識を十分に活用できない状況は企業全体課題になり得ます。

 

4-2 チーム全体のエンゲージメントが低下する

仕事への関与が低い状態が周囲に伝わることで、チーム全体の雰囲気に影響する可能性があります。ある従業員が担当すべき仕事を周囲がカバーする状況が続けば、「なぜ自分ばかり負担しなければならないのか」という不公平感が生まれることもあるでしょう。

静かな退職への対応では、本人だけでなく、チーム全体への影響にも目を向ける必要があります。
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4-3 若手・中堅従業員の離職につながる

静かな退職そのものは退職を意味しませんが、仕事への不満や成長実感の欠如、会社への期待の低下などは、将来的な離職につながる可能性があります。

特に、従業員が「この会社にいても成長できない」「自分の働きが評価されない」と感じた状態が長く続けば、転職を選択することも考えられます。

人材確保が難しい企業ほど、実際に退職届が出されてから対応するのではなく、その前段階で従業員の変化を把握できるようにしましょう。

 

4-4 組織のコミュニケーションや信頼関係が弱くなる

従業員同士の情報共有や相談が減ると、業務上の問題が発見されにくくなる可能性があります。また、周囲との心理的な距離が広がれば、組織への信頼感が低下することもあるでしょう。

組織として成果を上げるためには、個人が担当業務をこなすだけでなく、必要な情報を共有し、困ったときに相談できる関係性をつくることも重要です。

 

 

5.静かな退職の兆候を見つける方法

静かな退職への対策では、従業員を監視するのではなく、仕事への関与やコミュニケーションに生じた変化を把握することが重要です。

特に「以前はどうだったか」という変化を見てみましょう。以下に、兆候を見つけるための方法のポイントをご紹介します。

 

5-1 業務への積極性が低下している

以前は新しい業務に挑戦していた従業員が、急に新しい仕事を避けるようになった場合などは、仕事への関与に変化が生じている可能性があります。

ただし、積極性が低下する理由は一つではありません。業務量が多すぎる、疲労が蓄積している、家庭の事情があるなど、別の背景がある可能性もあります。

行動だけを見て評価せず、「何か困っていることはないか」と確認する姿勢が大切です。

 

5-2 コミュニケーションが減っている

上司への相談、同僚との情報共有、会議での発言などが以前より減っていないか確認しましょう。社内イベントや研修への参加状況も変化を知る手がかりになりますが、参加しないこと自体を問題視する必要はありません。

重要なのは、以前は積極的だった従業員が突然コミュニケーションを取らなくなったなど、本人に大きな変化が見られる場合です。

 

5-3 成長やキャリアに対する意欲が見られなくなる

研修や新しい業務への参加を避けるようになったり、今後のキャリアについて話さなくなったりすることも、変化の1つです。

若手の従業員の場合は成長機会への不満、ミドル層の場合は今後の役割への不安など、背景が異なる可能性があります。本人がどのような働き方や役割を望んでいるのかを確認し、キャリアに対する考え方を把握しましょう。

 

5-4 「言われたことしかやらない」「曖昧な返答が増える」などの日常的変化

依頼された業務だけをこなすようになる、質問に対する返答が曖昧になる、会議で発言しなくなるなど、日常の小さな変化にも目を向けます。ただし、これらは静かな退職に特有の行動ではありません。

複数の変化が一定期間続いている場合に、「何か仕事上で困っていることはないか」と本人にヒアリングしましょう。

 

 

6.静かな退職への効果的な6つの対策

静かな退職への対策では、従業員の意識を変えようとするだけではなく、従業員が仕事に関わりたいと思える環境を整えることが重要です。

コミュニケーション、業務分担、評価、キャリア、働きやすさなど、複数の側面から改善を進めましょう。以下に、具体的な対策をご紹介します。

 

6-1 1on1などを活用して従業員とのコミュニケーションを増やす

1on1などを定期的に実施し、従業員が仕事上の悩みやキャリアについて話せる機会をつくります。1on1では上司が一方的に指示を出したり、評価結果を伝えたりする場ではなく、従業員の話を聞く場として運用しましょう。

話を聞くだけで終わらせず、必要に応じて業務量や役割、職場環境などの改善につなげることも大切です。

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6-2 業務範囲・役割を明確にする

職務内容や責任範囲を明確にし、「自分は何を期待されているのか」を従業員が理解できるようにします。業務範囲が明確になれば、仕事の押し付けや一部の従業員への過度な負担も防ぎやすくなります。

定期的に業務量を確認し、特定の従業員に負担が集中していないか見直すことも必要です。

 

6-3 評価制度を見直し、仕事への納得感を高める

評価基準を明確にし、従業員が自分の仕事や成果がどのように評価されるのかを理解できる仕組みを整えます。

評価面談では、評価結果だけでなく、「どのような点が評価されたのか」「今後どのような役割を期待しているのか」まで伝えると、仕事への納得感を高めやすくなります。評価制度そのものだけでなく、上司が日常的にフィードバックすることも重要です。

 

6-4 キャリア形成や成長を支援する

研修、eラーニング、資格取得支援、キャリア面談などを活用し、従業員が成長できる機会を提供します。若手には、今後どのような仕事を経験できるのか、どのようなキャリアを目指せるのかを示しましょう。

一方、ミドル層には、管理職だけでなく、専門職としてのキャリアや後進育成など、本人の希望に応じた選択肢を提示することも有効です。

 

6-5 働きやすい職場環境を整える

柔軟な働き方、休暇制度、業務負担の見直しなどを通じて、従業員が無理なく働き続けられる環境を整えます。

休暇を取得しやすい職場づくりや時間外労働の削減、福利厚生の充実などが、人材確保に寄与する可能性のある取り組みとして挙げられています(参照元※1)。

働きやすさを高めることは、従業員の生活との両立を支えるだけでなく、長期的な定着を考えるうえでも重要です。

 

6-6 福利厚生を活用して従業員エンゲージメントを高める

食事補助、健康支援、育児・介護支援、自己啓発支援など、従業員の生活や健康を支える福利厚生を整えることも1つの方法です。たとえば、約180万件の提携施設や生活サポートメニューを網羅した「WELBOX」のようなパッケージ型福利厚生サービスを活用することで、幅広い従業員のニーズに応えやすくなります。

福利厚生は、仕事そのものへの意欲を直接高める制度ではありません。しかし、従業員が安心して働き続けられる環境を整えることは、働きやすさや企業への信頼を支える要素になります。

ただし、福利厚生を増やせば静かな退職が解消するわけではありません。従業員のニーズを把握したうえで、評価やキャリア、コミュニケーションなどの施策と組み合わせて考えます。
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7.静かな退職への対策で福利厚生を活用するポイント

福利厚生は静かな退職そのものを直接解決するものではありませんが、従業員の生活、健康、働きやすさを支える施策として活用できます。

特に重要なのは、制度の数を増やすことではなく、従業員が実際に利用しやすい制度を整えることです。

 

7-1 従業員が実際に利用しやすい福利厚生を選ぶ

食事補助や健康支援、育児・介護支援、自己啓発支援など、日常生活や仕事に関連する福利厚生は、従業員が利用する機会をつくりやすい施策です。

一方で、福利厚生のニーズは年代やライフスタイルによって異なります。全員に同じ制度を提供するだけでなく、アンケートや利用実績などを確認し、自社の従業員が本当に必要としている制度の検討が重要です。全員に同じ制度を提供するだけでなく、アンケートや利用実績などを活用しましょう。
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7-2 福利厚生の利用率を高める工夫をする

どれだけ充実した福利厚生を導入しても、従業員が制度の存在や利用方法を知らなければ十分に活用されません。

社内ポータルや社内SNSなどを活用し、対象者、利用方法、申請方法などを分かりやすく周知しましょう。

利用率が低い制度については、「従業員にニーズがない」とすぐに判断するのではなく、制度の内容や利用方法が分かりにくくないか確認することも大切です。

制度を形骸化させず定着させるには、利用状況の定量的な把握と継続的な見直しが欠かせません。たとえばWELBOXに備わっている「利用実績ダッシュボード」機能を活用すれば、属性別やカテゴリ別の利用データをブラウザ上でいつでも確認・抽出できます。
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7-3 健康経営や人的資本経営につなげる

福利厚生を従業員の健康やウェルビーイングを支える施策として位置づければ、人材戦略の一部として活用しやすくなります。

経済産業省が推進する健康経営は、従業員の健康保持・増進を経営的な視点から考え、戦略的に実践する取り組みです(参照元※2)。福利厚生を健康経営や人的資本経営と関連づけると、「従業員に喜ばれる制度」だけでなく、「従業員が長く働き続けられる環境を整えるための施策」として捉えられます。

参照元※2:経済産業省「健康経営」

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html

 

7-4 従業員の多様なニーズと企業の運用負荷軽減を両立する「WELBOX」の活用

従業員の定着やエンゲージメントを高める対策として、具体的な福利厚生サービスの導入を検討するのも有効な選択肢です。たとえば、パッケージ型福利厚生サービス「WELBOX」は、旅行や健康増進、育児・介護、自己啓発など約180万件の豊富なメニューを会員価格で提供しています。

 

WELBOXの大きな特徴は、20代から50代まで幅広い世代のアクティブユーザーに利用されている点や、従業員本人だけでなく2親等以内のご家族までサービス対象に含まれる点です[。多様なライフステージに応じた優待が揃っているため、特定の層に偏らない公平感のある支援を提供できます。

 

さらに、企業側にとっても運用負荷を抑えられるメリットがあります。独自の「利用実績ダッシュボード」を活用すれば、属性別やメニュー別の利用状況をいつでも視覚的に分析でき、自社の課題に応じた利用促進策を展開しやすくなります。

 

従業員の働きやすさを支え、エンゲージメントを高める取り組みの一環として、こうした統合プラットフォームの活用も検討してみましょう。
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8.静かな退職への対策を進める際の注意点

静かな退職を防ごうとするあまり、従業員の行動を細かく監視したり、会社への積極的な参加を強制したりすることは適切ではありません。

重要なのは、従業員の行動を変えることだけではなく、仕事への関与が低下した背景にある課題を把握し、職場環境を改善することです。

 

8-1 「静かな退職=悪いこと」と決めつけない

定められた業務を適切に行い、残業を減らしてプライベートを大切にする働き方まで、「静かな退職」として問題視する必要はありません。

従業員にはそれぞれ異なる価値観や生活があります。すべての従業員に高い仕事への情熱や、業務時間外まで含めた積極的な関与を求めることは、かえって負担につながる可能性があります。

企業が確認すべきなのは、「なぜ仕事への関与が低下したのか」「本人が困っていることはないか」という点です。

 

8-2 従業員の声を聞いて原因を把握する

従業員の様子に変化が見られた場合は、1on1や面談、従業員アンケートなどを活用し、原因を確認します。

業務量、評価、キャリア、上司との関係、職場環境など、複数の観点から従業員の声を把握しましょう。

また、せっかく意見を集めても、何も改善されなければ「言っても無駄」という諦めにつながる可能性があります。把握した課題を可能な範囲で職場改善につなげます。

 

8-3 制度を導入するだけで終わらせない

研修やキャリア支援、福利厚生などの制度を導入した後は、利用率や従業員の反応を確認します。

利用率が低い場合には、従業員にニーズがないのか、制度を知らないのか、利用方法が分かりにくいのかを確認する必要があります。

制度を導入して終わりにするのではなく、従業員の声や利用状況をもとに改善を繰り返し、実効性のある人材施策につなげましょう。

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9.静かな退職への対策についてよくある質問

静かな退職については、「本当に退職することなのか」「どのように対応すべきか」など、企業の担当者が判断に迷うケースもあります。

静かな退職への対応を検討する際に知っておきたいポイントを整理します。

 

9-1 静かな退職と本当の退職は何が違いますか?

静かな退職は、雇用関係を維持したまま、仕事への心理的な関与や積極性を低下させる状態を指します。

一方、通常の退職は会社との雇用関係を終了し、職場を離れることを言います。ただし、静かな退職の背景に仕事への不満やエンゲージメントの低下がある場合、それが長期化することで将来的な離職につながる可能性もあります。

 

9-2 静かな退職をする従業員にはどのように対応すればよいですか?

まずは「もっと積極的に働いてほしい」と一方的に伝えるのではなく、本人が抱えている問題を確認することが重要です。

 

1on1や面談を活用し、業務量、評価、キャリア、職場の人間関係などについて話を聞きます。そのうえで、業務分担の見直しやキャリア支援、評価方法の改善など、必要な対応を検討しましょう。

 

9-3 静かな退職は若手特有のものですか?40代・50代にもありますか?

静かな退職は若手の従業員だけに起こるものではなく、40代・50代のミドル層にも生じる可能性があります。若手では成長機会やキャリア形成への不満、ミドル層では役割の変化やキャリアの停滞など、背景が異なる場合があります。

 

「静かな退職=若手の問題」と考えるのではなく、従業員それぞれのキャリアや仕事への期待を確認するヒアリングしましょう。

 

9-4 福利厚生で静かな退職を防げますか?

福利厚生だけで静かな退職を解決することは難しいでしょう。

静かな退職には、仕事のやりがい、評価、キャリア、業務量、上司との関係など、さまざまな要因が関係する可能性があるためです。

 

一方で、食事補助や健康支援、育児・介護支援などの福利厚生は、従業員の生活や健康、働きやすさを支える施策として活用できます。

 

福利厚生を単独の対策とするのではなく、コミュニケーションやキャリア支援、評価制度などと組み合わせて、総合的な職場環境の改善につなげることが大切です。
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10.まとめ|静かな退職への対策は「従業員が働き続けたい職場づくり」が重要

静かな退職とは、会社を実際に退職するのではなく、仕事への心理的な関与や積極性を低下させ、必要最低限の業務にとどめる状態を指します。

 

ただし、定められた仕事を適切に行い、仕事とプライベートのバランスを重視する働き方まで静かな退職とみなすべきではありません。企業が注目すべきなのは、従業員の働き方そのものではなく、仕事への関与が低下した背景に組織上の課題が存在していないかという点です。

 

静かな退職の原因には、仕事のやりがいや成長機会の不足、評価や報酬への不満、上司や同僚とのコミュニケーション不足、業務量や責任への負担、会社への期待やエンゲージメントの低下などが考えられます。

 

企業の対策として、従業員の行動だけを変えようとするのではなく、福利厚生も利用しながら、働きやすい職場環境の整備などを総合的に進めていきましょう。
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介護・育児・自己啓発・健康増進・旅行やエンターテイメントなど、多彩なメニューがパッケージとなっている福利厚生サービスです。
従業員のライフスタイル・ライフステージに応じて、メニューを選択しご利用いただくことが可能です。

この記事の執筆

市川 峰大

滋賀医科大学卒業。内科専門医・腎臓専門医として、急性期医療から慢性期・在宅医療まで幅広い内科診療に従事。
その後、エムスリー株式会社にて製薬企業向けマーケティング支援や医療コンテンツ戦略に携わり、臨床とヘルスケアビジネス双方の経験を培う。
現在は日本医師会認定産業医として働く世代の健康支援に携わるほか、株式会社ウェルネスでは経営層20名以上のパーソナルドクターとして、人間ドックのフォローや疾病予防、生活習慣改善、適切な受診支援に従事。
臨床現場と企業双方での経験を活かし、働く人の健康と企業の生産性を見据えた実践的な健康支援を重視している。

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